●ストーブリーグが進まないのは、ルノーとウイリアムズのせい？
　いろいろとストーブリーグの噂が聞こえては来るものの、ライコネンをはじめとして何も決まらないまま最終戦に。というのは、ルノーとウイリアムズという、中堅にも上位にもなりそうな有望チームが資金難で、なかなかドライバーを決められないでいるからです。

　逆に下位チームは資金的にそれなりに安定している状態らしいのですが、上が決まらないと下に行くドライバーも決まりません。誰だって上のチームの方が良いですから。

　しかしブラジルで聞こえて来たのは、ダニエル・リカードの来年を巡る噂。HRTは運営が代わって完全にスペインチームになるので乗れず、ダニエルはアルグエルスアリとトレードでトロロッソ、もしくはロータス（ケータハム）に乗ると。どうもヤルノの契約はレース出場が保証されていないようです。

　マルシアになるヴァージンも資金的には安定しているらしく、ブラジルでシャルル・ピックの起用を発表してシートを確定させました。

　残るシートの鍵を握るのはやはりルノーとウイリアムズ。マルドナドのスポンサー契約が怪しくなれば、両チームとも2台ともに空席ということになってしまいます。


●クビツァがフェラーリに？
　今週になってルノーから突然発表された、クビツァの「2012年開幕には間に合わないかも」という声明。これをマネージャーのダニエル・モレリが否定するという、訳の分からない状況になりました。

　ルノーがこれを発表したのは、やはりおカネ。資金力のあるドライバーとの交渉をしたいがために、「空席アピール」をしたかったのでしょう

　クビツァは2012年末までルノーとの契約があるのですが、どうやらモレリはルノーとの契約を解除して来年2月にフェラーリをテストドライブさせようと狙っていたようです。しかし今回の声明で短気を起こしたモレリがそんな発言をしてチームとの関係が悪化したことで、契約解除はどうなることやら。

　クビツァとお友達のアロンソくんとしては、フェラーリに来てくれれば嬉しいのかもしれませんが……。


●ポール記録に辟易のセバベ
　マンセルの年間最多ポール記録を破ったセバベですが、木曜からそのことを聞かれ続けて、本人はもう結構辟易の様子（笑）。

「良いチャンスだとは思うけど（苦笑）、僕はレースのために準備するし、ポール記録のためにレースを犠牲にしたりはしないよ。そんなことは気にせず、いつも通り戦うだけだよ」

　韓国でルイスがポールを獲っても笑わなかったのと同じように、実際にポールを獲って記録を塗り替えても、セバベは「まぁ特別と言えば特別だけど」くらいのノリ。やっぱりドライバーとしてはレースで勝たなきゃ意味がないと思っているんですね。

（text by Mineoki Yoneya / photo by Wri2）

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