昨年レッドブルRB6をフルスケールモデル(要は精密なプラモデル)化して注目を集めたTAMIYAが、今度はこんなに早いタイミングで2012年型マシンをモデル化した!
モデル化されたのはフェラーリF2012。プラモデルではなくRCカー、要するにラジコン(商標権の都合でこの用語は使えない)だ。
フォルムはご覧の通り。既存のシャシーにボディを被せ、前後ウイングを装着するというRCカーの範疇では、かなり頑張ってモデル化している。決して美麗とは言えないステップノーズだが、そのフォルムやサイドポッドのアンダーカットなど、しっかりと再現されている。ドライバーのヘルメットカラーリングも完全に再現している点も、版権の複雑さを考えれば非常に良い仕事していると言うべきだろう。ピレリタイヤのルックスも良い。
このマシンが動く! 自由に操ることが出来る! これは、一度体験してみるとなかなか楽しい。しかも、数千円で販売されているオモチャのトイラジとは別格の速さとハンドリング性能を持っている。ノーマル状態でもスピードは40km/hほど出るのだ。
ラジコンというと、詳しくない者にとってはやや敷居が高い。TAMIYAはこのような
初心者ガイドを用意しているが、初心者にとっては謎の単語が多すぎて余計に分からなくなるかもしれない。
簡単に言えば、「キット」と「プロポ(コントローラー)」と「バッテリー」があれば走る! それだけのことだ。ラジコンショップなどでは必要なものをそろえた「フルセット」としてキットと一緒に販売しているので、それを利用すれば充分だ。ネットで検索すればすぐに見つかるだろう。
キットの価格は20,790円(税込み)。しかしラジコンショップなどでは大幅に値引きされて販売されており、これと同額でフルセットがついてくることもしばしば。定価で積み重ねるとかなりの金額になるが、実勢価格は決して高くはない。F1ラジコンのシャシーは簡素な作りなので組み立ても簡単だが、ショップによっては組み立てサービスも行なっているところもあるので、それを利用するのも良い。
サスペンションの仕組みやギア比など、実車のセッティングに通ずることをシンプルなかたちで学ぶことも出来る。ドライバーを握りしめて組み立てれば、メカニック気分も味わえる。知識が増えていけば、アップグレードパーツを購入して性能を試してみたくもなる。まさにプチF1体験だ。というか、F1チームだってまさにそうしてマシンを速くすることに魅惑され没頭しているのだ。
TAMIYAではフェラーリF2012だけでなく90年代のフェラーリ643やマクラーレンMP4/6、ロータス102B、さらにはタイレル6輪車などの再販も行なっており、魅力的。ボディセットを購入して載せ替えることも可能だ。
これを機にまずはRCカーを初めてみるというのはいかがだろうか?
TAMIYA 1/10RC フェラーリF2012http://www.tamiya.com/japan/products/58559f2012/index.htm(text by Mineoki YONEYA / photo by Tamiya)