開幕戦の舞台
アルバートパーク・サーキットを、東京バーチャルサーキットのシミュレーターで走ってみた。車載映像を見るだけでは分からない、サーキットの難しさや走る快感など、より
ドライバーに近い視点でコースを理解することができる。そうすると、レースの見え方も違ってくるというわけだ。
まず走り出して感じるのは、
コクピットから見える風景が通常のサーキットとは全く異なるということだ。アスファルトは色が薄く、コースはフラット。直線的なレイアウトの両側は芝生とコンクリートウォール。メルボルンを楽しみにしているドライバーが多いというのは、普段のパーマネントサーキットとは違う感覚を楽しむことができるという点に理由があるのかもしれないと感じさせてくれる。
そして何より気になるのが、
路面がバンピーだということ。普通に真っ直ぐ走っていてもステアリングにはガタガタと衝撃がフィードバックされ、しっかりと意識して握っていなくては
ハンドルを持って行かれそうになることもある。コーナーの立ち上がりではバンプのせいでホイールスピンが発生しスピンをしやすい。
ターン1は3速で突っ込んでいく中速コーナーだが、その直後に切り返しがあるため、あまりブレーキングで突っ込み過ぎると次のストレートの立ち上がりが遅れる。アウト側にはみ出すシーンもよく見かけるが、限界の見極めが難しいコーナーという印象だ。
ターン4〜5のあたりは高速コーナーで、全開で行けるかどうかというところで、走っていて攻め甲斐もあり楽しい。
ターン6では1周目にブレーキングをミスして
スピンオフしクラッシュしてしまったが、ここもブレーキングの見極めが難しく、ミスがよく見られる場所だ。自分で走ってみれば、難しいコーナーだということが分かる。
アルバートパークで最も高速なコーナーが
ターン11〜12。シミュレーターのGP2よりもさらにダウンフォースの効いたF1マシンで走れば、かなり気持ち良くマシンを振り回すことができるはずだ。しかし
高速でのハンドルの切り返しは難しく、繊細かつ素早いコントロールが要求される。
ターン15は1周の中で最も低速で、ブレーキングからターンインの際にリアが不安定になりやすい。続く
ターン16とメインストレートに向けて少しでも早くスロットルをオンにしたいが、焦ればホイールスピンしてしまう。最終の中高速の右コーナーも攻め甲斐のあるセクションだ。
今回のベストタイムは1分37秒843。素人にしては砂子塾長の1分33秒に割と近付けたのではないかと思うが、それはアルバートパークの特殊性ゆえか? いずれにしても、通常のサーキットとは違った意味で走っていて楽しいサーキットであることは間違いない。ぜひ東京バーチャルサーキットを訪れてこの本格的なシミュレーターを体験して頂きたい。
(text by Mineoki YONEYA)
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