FP-2のロングランデータを元にした分析では、今回の決勝は
3回ストップ作戦になりそうだとピレリは見ていることが分かった。とはいえチームごとのバラつきは大きく、開幕戦のようにコンディションの変化や雨による路面のグリーン化によってこの傾向が
どう変るかも分からない。まだまだ予断を許さないと言える。
ピレリのポール・ヘンベリーが本誌に語ったところによると、
各タイヤのデータは以下の通り。
●ハード:デグラデーション=0.15秒/LAP、ライフ=15〜20周強
●ミディアム:デグラデーション=0.25〜0.3秒/LAP、ライフ=14〜15周
●両スペックのピークパフォーマンス差=0.7〜0.8秒
上記のデータから、56周のレースではどうつないでも
3回かそれ以上のタイヤ交換が必要になる。そのため、予選で走行を控えて新品タイヤをセーブする動きも出て来るだろう。
オーストラリアではロータスだけが当初の予定通りの2回ストップ作戦を成功させたが、それは
不確定要素があったからであり、今回もそうなるとは限らないとヘンベリーは語る。
「メルボルンではまだ
明確な構図は見えていないと思う。FP-3をドライで走ることが出来なかったせいで、多くのチームが苦しむことになったんだ。金曜のデータから分析して出したセットアップに善し悪しを、そこで確認することが出来なかったからね。予選を午前中に行なって夕方に決勝をするという、極めて特殊な状況でもあったしね」
セパンも連日午後にスコールが降っており、日曜にも当然のようにそれが予想されている。またしても不確定要素に振り回されるレースにならなければ良いが……。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)