灼熱のセパンはコクピット内のドライバーにとっては厳しい環境だが、フェルナンド・アロンソいわく「走っている間は風もあるし
大したことはない。ガレージに戻ってコクピットの中にいる時は最悪だけど」とのこと。となると、屋外で1時間半のレースを見守る
ピットウォールの方がキツいかもしれない。
というわけで、『F1LIFE』では
ピットウォールの耐熱装置を特集してみることにした。
レッドブル・レーシング 天井に小さな
送風ファンがついていて、ここに座るスタッフたちの頭上から風が送られる仕組み。1人1個のファンだ。デスクの上にはもちろん、
ミネラルウォーターとレッドブルがセットで置かれている。
スクーデリア・フェラーリ フェラーリはなんと
何もなし! デスクの下にペットボトルをはめておける
ドリンクホルダーがあるだけだ。これは
キツい!
マクラーレン・メルセデス マクラーレンのピットウォールは、チームの雰囲気に合わせたこんな感じ。シルバーとブラックでシックにまとめてある。それに合わせて、
送風ファンが前方にカッコ良く装着されている。無線装置の両側に1つずつ。
1人2個、左右から送風できる仕組みだ。
実はこれ、マクラーレンのスーパーカーである
MP4-12Cのインテリアに使われている、まさに同じパーツだ。なんか速そうで涼しそうだ!
ロータス ロータスは天井に送風ファンよりも
強力なサーキュレーターを設置。ただし人数分ではない。サーキュレーターといえば
ハネウェルが有名だが、タイトルスポンサー交渉の諸々があったせいではないだろうが、ロータスが使っているのはハネウェル製ではなかった。
また、テレビモニターの上には
ドリンクホルダーが
1人につき2つ分用意されている。さらに、モニターの横にはburnのドリンクボトルまで。ある意味、
一番充実しているのがロータスか?
メルセデスAMG カーボンで作られていて少しシンプルなデザインのピットウォールだが、熱対策はしっかりと装備している。まるで
乗用車のエアコンのような吹き出し口が、キーボードの左右に1つずつ装着されている。つまり
1人2個だ。しかしマクラーレンのように
SLS AMGの送風口、なんてことはないようだ。モニター横とデスク上にはペットボトルを置いておくカップホルダーもある。
さらに天井には強い風を送るサーキュレーターが。こちらは
ハネウェル製だ。それも1人1個。
Monsterはないが、こちらもロータスに負けず劣らず強力だ。
(text and photo by Mineoki YONEYA)