3月23日、マレーシアGPの土曜日はQ2の途中で雨が降る波乱もあったが、ポールポジションはレッドブルの
セバスチャン・フェッテルが獲得した。2位・3位は
フェラーリ勢が続き、開幕戦の勝者であり初日に好走を見せていた
キミ・ライコネンは予選7位に沈んだ。
ロータス失速の理由は、
雨だ。彼らはインターミディエイトタイヤの使いこなしに苦しんでいる。
「去年からそうだったように、インターミディエイトの
グリップ感がイマイチなんだ。ドライでは良かったんだけど、雨になってインターミディエイトを履いた途端にグリップがなかった」(ライコネン)
決勝がドライになれば良いが、16時スタートのレースでは途中で雨に襲われる可能性は非常に高い。インターミディエイトを履く程度のコンディションならば、
ロータスは苦戦を強いられるかもしれない。
「ウエットでは少しダウンフォースが足りていないから……ドライの方が僕らには良いだろうね」(ロマン・グロージャン)
ポールシッターの
フェッテルは、マシンの
仕上がりには非常に良いようだ。
「今週はずっとクルマにはとても満足しているんだ。とても速いし、戦えるだけのペースがある」
しかしレースの
ロングランペースにはやや不安もある。完全にドライのレースならば、オーストラリアの展開になる可能性もあると、本人も覚悟している。
「明日は
タイヤマネージメントがカギになるだろう。自分たちのクルマが、タイヤマネージメント的に最も優れているとは言えないことは分かっている。ドライのレースになるとしたら、今日こうしてタイヤをセーブできたことには大きな意味があるだろう。明日は長いレースになるから、どうなるかだね」
それはフェルナンド・アロンソも同様だ。やや自信はあるものの、ロータスに対する警戒心は強い。
「最近はスタート順位やレース序盤の順位は
重要ではない。(予選7位・11位の)ロータスがそうだと思うけど、レースペースが良ければすぐに追いついてくるだろう。タイトルを争うためにはそんなクルマが必要だ」
「自分たちのレースペースには
確信が持てていない。僕らのロングランは、あまり結果が
安定していないんだ。良い時もあれば、良くない時もあった。ただし今週金曜日のロングランやメルボルンの決勝ペースは悪くなかったから、ある程度は楽観視しているけどね」
なお、マクラーレン・エレクトロニクス・システムズ(MES)製の
標準ECUのソフトウェアトラブルにより、マーシャルシステムに関連するフラッグライト表示やDRSのコントロールが自動で行えなくなっているが、同じくMESのシステム不具合のためか、Q1とQ2の間に
気象レーダーがシャットダウンして気候データをチェックできないという状況に陥ったことも、Q2の混乱を加速させた理由のひとつだったことを付け加えておきたい。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)