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【GP2・MYSレース1レポート】

F・ライマーが圧倒的速さで初戦優勝!

2013-3-31 22:00


 マレーシアGPの週末に、2013年のGP2シリーズが開幕した。金曜日に30分のフリー走行、30分の予選を行ない、ここではラパックスのステファノ・コレッティがポールポジションを獲得。14台が0.486秒にひしめく大接戦だった。それもチームごとに順に並ぶのではなく、ドライバーの実力がはっきりと表われる結果だ。

 3月23日土曜日の11時15分に始まったレース1は、スタートでコレッティがポールから首位を守る。2番グリッドのジェームス・カラドは加速が鈍く、2位には4番グリッドから好加速を見せたファビオ・ライマーが続いた。3番手にはルーキーのミッチ・エバンスが5番グリッドから浮上した。3番グリッドのフェリペ・ナセルはターン4でインを奪われて後退した。名門DAMSに加入しカーナンバー1をつけたマーカス・エリクソンは、ターン9でブレーキングが遅れて止まり切れず、リオ・ハリヤントに追突してここでリタイア。ハリヤントもピットストップを強いられて後退した。

 3周目にはカラド、ナセルが相次いで新人エバンスをパス。エバンスはペースが上がらず易々とインを奪われてしまう。今季新参入のMPモータースポーツの2台が最終コーナーで接触して同士討ちのリタイアに終わってしまう。



 トップ争いはコレッティとライマーの一騎打ちの様相となる。ライマーがファステストラップ連発で、コンマ数秒のテールトゥノーズのバトルを繰り広げる。

 7周目にはコレッティが規定のピットストップ。多くのドライバーがソフトタイヤでスタートし、ここでハードに換える。対するライマーはステイアウトで猛プッシュし、ファステストラップを記録。各車が続々とピットインする中、ライマーは11周目まで引っ張ってタイヤ交換。ニュータイヤを履いたドライバーの方がペースは約1秒速く、これが裏目に出てライマーのコレッティ攻略はならなかった。

 ここでライマーの後ろまで順位を上げてきた予選8位のサム・バードは、黄旗追い越しでピットスルーペナルティを科せられ後退。ハードタイヤでスタートしたジュリオン・パーマーはピットストップを引っ張って首位を走るが、20周目にピットピンして6位でコースに復帰する。

 レース中盤から終盤を迎えてもなお、コレッティとライマーの秒差のトップ争いは続く。後方からは3位カラドも3秒差から徐々に迫ってくる。そして27周目、ついにライマーはターン1でインに飛び込んでコレッティをパスしトップに立った。カラドも最終コーナーでインを挿して前に出るが、立ち上がりでワイドになり逆転。しかしストレートで背後につき、翌28周目のターン1でアウトに振ると見せかけて一気にインへ飛び込んでパスし、2位に浮上した。最後はF1と同じようにタイヤマネージメントの善し悪しが勝敗を決めることとなった。



 31周のレースを終えて、初戦の優勝はライマー、2位カラド、3位コレッティという、速さに定評のあるドライバーたちが名を連ねた。

「去年はいつも優勝争いしていながら勝てなかったから、すごく嬉しいよ。今日は全てが上手くいったんだ。ステファノはかなり早めにピットインしたから、終盤はかなり苦しんでいたのが分かった。2位で戻ることになるリスクは分かっていたけど、僕はタイヤ交換をあそこまで引っ張ったんだ。それが正しい決断だった。後ろからジェームスがどんどん近付いて来ていたからちょっとナーバスになったけど、ステファノを抜いてからは引き離すことができたね」(ライマー)

 これがGP2デビュー戦のマー・チンファは19番グリッドから淡々とレースを続けていたが、かねてからの体調不良もあり最後は脱水症状となった。大きくペースを落としながらも1周遅れで走り切ってチェッカーを受けたが、パルクフェルメでは自力でマシンから降りられないほどの状態だった。

 予選ではチェコットがアタックを妨害したバードに対して幅寄せしコースから押し出して結果抹消のペナルティを受けるなど、GP2では今年も激しいバトルが繰り広げられている。





(text by Mineoki YONEYA / photo by GP2)



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