4月13日、中国GPの土曜日はメルセデスAMGの
ルイス・ハミルトンが獲得した。初日はアレルギーで体調不良を訴え、金曜にはやや精彩を欠いていただけに、驚きの復活劇だった。
ハミルトンは金曜日に燃料セーブの走りをトライしていたが、Q1からQ3まで全てのセッションでベストタイムを叩き出して易々とポールポジションを獲得してみせた。その背景にはレッドブルがポール挑戦を諦め別の戦略に振ったこともあるが、今週のメルセデスAMGは昨年同様に一発の速さを持っているとみて間違いない。
ハミルトン個人だけを見れば、これまで慣れきっておらずタイムロスを余儀なくされていたブレーキングのフィーリングがシステム改良によって向上したことで、今回の完璧なアタックラップに繋がったという面もある。
2位はキミ・ライコネン、3位はフェルナンド・アロンソが入ったが、メルセデスAMGとフェラーリ、ロータスの6台が上位を占める結果となった。
レッドブルはソフトタイヤでの決勝スタートを避けるため、Q3でアタックを行なわず。セバスチャン・フェッテルはミディアムタイヤでタイムアタックを行ない、同様の戦略を採ったジェンソン・バトンの前8位につける予定だったが、ターン14でブレーキングペダルに問題が起きてタイヤを軽くロックさせてしまったため、アタックを辞めてタイムを記録することなく9位でセッションを終えた。
決勝では8位バトン、9位フェッテル、10位ニコ・ヒュルケンベルグから、ガス欠でコース上にマシンを止め予選除外となったマーク・ウェバーを含むQ2敗退組みまで、ミディアムタイヤでスタートする権利を持ったドライバーたちと、数周しか保たないソフトタイヤでスタートしなければならない上位グリッドのドライバーたちの、異なる戦略による興味深い戦いが繰り広げられることになる。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)