「僕にどうして欲しいのか、言ってくれ！」

2013-4-17 17:00

「ロッキー、レースのために僕にどうして欲しいか、言ってくれ」

　中国GPのさなか、セバスチャン・フェッテルは言った。ミディアムタイヤでスタートし、トラフィックに抑えられ戦略は完璧に遂行できたとは言えない。苦しい状況の中で、彼らはどのように4番手まで這い上がったのか。

「フェルナンドに対してディフェンスしてマーブル（タイヤカス）を拾うようなことはやめよう。そんなことでタイムを失わないでくれ」
「セバスチャン、エンジンマップ25だ。ラップタイムのターゲットは1分41秒フラット！」

　レースエンジニアのジローム・ロクランは、無線で次々とフェッテルに指示を送る。そしてフェッテルはそれを遂行した。

　僅かに表彰台には届かなかった。しかしレース後の彼の表情が満足げだったのは、与えられた状況の中で最大限のレースを走り切ったという充足感があったからだ。

　中国GPの裏側で繰り広げられていたドラマを描いたストーリーは、F1LIFEストアにて配信中の『週刊F1LIFE』vol.5に収録されています。ぜひチェックしてみてください。