4月19日、第4戦バーレーンGPのフリー走行が始まった。FP-1で上位を占めたのは
フェラーリの2チームだったが、FP-2では
キミ・ライコネンがトップタイム、僅差でレッドブル勢が背後につけた。
金曜日のバーレーンはさほど陽射しが強くなく、路面温度もそれほど高くはならなかった。しかしこのサーキットは
リアタイヤに厳しく、リアのタレが先行していく。アタックランではマシンバランスが完璧にまとまっていても、次第にリアタイヤのグリップ低下が進み、マシンバランスは
オーバーステア傾向になる。
これに上手く対処できなければ、今回もタイヤのデグラデーションとの戦いとなる。表面的なベストタイムではなく、ロングランを想定したマシンセットアップの仕上がりとタイムの落ち幅に着目しなければ、バーレーンGPの行方は見えてこないだろう。
その点に着目すると、デグラデーションの進み方が最も小さいのはマクラーレンだ。フェラーリも負けず劣らずデグラは小さく、巡航ペースは当然のようにこちらの方が速い。タイヤに優しいはずのロータスはややペース低下が見られ、メルセデスAMGはさらに大きなデグラデーション傾向を示している。レッドブルフェッテルだけがロングランを行なっているが、12周ランでも3周計測ごとにクールダウンラップを挟んでタイヤライフを伸ばしており、正確な判断は難しいものの、デグラデーションはフェラーリやマクラーレンよりも大きそうだ。
金曜のデータを元に明日の予選までに各チームがどのような正解を見つけられるか、それが予選・決勝の結果に響いてくる。しかし現状ではフェラーリが一歩リードしているように感じられる。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)