第7戦カナダGPの舞台、ジル・ビルヌーブ・サーキットを、ルイス・ハミルトンに解説してもらった。昨年の勝者である彼は、初優勝を挙げたこのサーキットを非常に得意としている。
「モントリオールは僕にとって初ポールポジション、そして初優勝を挙げた特別な場所だ。それ以来ずっと良い走りができているしね。きっとこのレイアウトが僕のドライビングスタイルに合っているんだと思う。それにカナダや北米のファンたちは熱心でポジティブでフレンドリーだから、雰囲気も最高だ。気候もね。毎年モントリオールを訪れるのが大好きだし、シーズンの中でも最高のレースのひとつだと思う」
「ジル・ビルヌーブ・サーキットは最高のサーキットだよ。ドライバーには100%完璧な走りが求められるし、ドライバーが差を生み出せるサーキットでもある。モナコもモントリオールも街のど真ん中で行なわれるレースだし、ここも路面はすごくバンピーで僕は市街地サーキットだと思っているけど、サーキット特性は全然違う。とても高速な箇所もあるし、だからこそドライビングには繊細さと正確さが求められるんだ。そんな中で時速300km以上でホイールトゥホイールのバトルをするんだから、最高の興奮が得られるよ。最もリスキーでトリッキーなこのサーキットが僕は大好きなんだ」
「でも低速からのトラクションも重要だ。あれだけ長いストレートがあるだけに、良いラップタイムを記録するためにはタイトなヘアピンやシケインからの加速が大切になるからね」
「ある意味ではゴーカートのサーキットみたいでもある。縁石を上手く使わなければならなくて、僕は特にそれが楽しいんだ。でもウォールまでの距離がとても近いから、金曜からしっかりと走行を重ねることが大切だ。そうやって走りながら少しずつ自分の速さを生み出していくんだ」
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)