イギリスGP初日は予報通り雨に見舞われ、FP-1はウエットコンディションとなったためほとんどのチームが走行を見送り、最後の10分間でわずかにウエットタイヤで走行したのみ。
各チームとも午前に予定していたプログラムを午後のFP-2に詰め込むこととなり、2台でタイヤコンパウンドや燃料搭載量を分けての走行となった。ピレリは今回ハードコンパウンドのプロトタイプを持ち込んだが、やはり充分なテスト走行ができたとは言い難い状況だった。
それでも各チームともロングランをこなし、ミディアムタイヤでもほとんどデグラデーションがないことは確認されている。レッドブルは13周、フェラーリは14周、ロータスは13周、メルセデスAMGは16周、ザウバーは17周のロングランで、いずれもゼロデグラとなってる。なお、ミディアムとハードのタイム差は約1秒となっている。
フェラーリはフェリペ・マッサがFP-2の開始早々にクラッシュして1台のみでの走行となっており、午前が雨だっただけに痛手は否めない。
ただし金曜は気温・路面温度ともに20度前後。日曜にはさらに暖かいコンディションになることが予想されており、タイヤのデグラデーションは全く違う傾向になる可能性もある。
多くのチームがアップデートを投入し、中でもマクラーレンやロータス(金曜はロアン・グロージャンのみトライ)などはボディワークの思い切ったコンパクト化を施し、フェラーリも排気管周りのボディワークを変化させてきている。それでも各チームともに進歩しており、勢力図に大きな変化をもたらすまでには至っていないようだ。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2, Mercedes)