7月27日、
ハンガリーGP予選は
ルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。イギリスGPから
3戦連続のポール獲得となる。
メルセデスAMG勢は事前テストができなかったこともあって、FP-3まで新型タイヤの扱いに苦労していた。予選が始まってもなおペースはレッドブル勢の方が優勢で、セバスチャン・フェッテルはQ1でソフトタイヤの1アタック、Q2でも中古ソフトの1アタックのみでクリアしていた。Q3は2アタックとも新品ソフトでのアタックとなり、1回目のアタックでただ一人1分19秒台を記録。しかしハミルトンは最後のアタックでこれを0.1秒塗り替え、トップに立つ。そしてフェッテルはまずまずのアタックをまとめたものの、わずかに0.04秒届かず2位。「ツイスティなセクター2でアグレッシブさが足りなかったのかも」とフェッテルは振り返る。
ハミルトンもアタックは完璧ではなく、「ダッシュボードに表示されたラップタイムに驚いた」というほどだった。
「特に
ターン6のブレーキングでロスしたんだ。セクター2も酷いというほどじゃないけどそんなに良くなかったし、最後の2つのコーナーも
プアだったんだ」
しかしハミルトンは「このサーキットは僕のドライビングスタイルに合っている」と語る通り、このハンガロリンクにめっぽう強いのも事実だ。
チームメイトのニコ・ロズベルグは「はっきりとした原因は分からないけど、フィーリングが良くなかった」といい、0.4秒差で4位に沈んだ。
3番手は今週金曜から好調の
ロマン・グロージャン。ロータスのタイヤへの優しさを考えれば、充分に
初優勝も見えるポジションを得た。しかし予選後に行なわれたトップ3台のフロア右前端のフレキシブルテストで、グロージャン車のみ規定の5mm以上の変形が確認されたため、スチュワードによる審議対象となった。しかしQ2でターン11の縁石にヒットした際にモノコックから吊り下げている支柱が破損したためであると認定され、ペナルティは回避された。
チームメイトのキミ・ライコネンはタイヤを上手く機能させることができず、6位。5位のフェルナンド・アロンソは「これは奇跡的な結果だ。マシンはドイツGPよりも良くなっているし、サーキット特性のおかげもあっただろう」と語るが、ロングランペースを生かして暑いレースで浮上を狙う。
FP-3で最後にターン11でスピンしてタイヤバリアにクラッシュしたセルジオ・ペレスは、幸いにしてダメージはひどくなく、予選までにマシン修復を完了。Q3に進出し、明日の戦略を睨んで
ミディアムタイヤでタイムを記録した。おそらくライバルよりも1回少ない2回ストップ作戦を狙っているものと思われる。マーク・ウェバーがKERSトラブルでアタックを行なわなかったため、9番手を獲得している。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2, Lotus)