11月24日、ブラジルGP決勝はセバスチャン・フェッテルがポールトゥウインを飾り9連勝を達成した。これはアルベルト・アスカリの記録に並んで史上最多連勝記録タイとなった。
土曜日までドライでの走行がない中で迎えたドライコンディションの決勝に、各チームはシミュレーションのみに頼ってレースに臨むこととなった。
レッドブル勢はスタート加速が鈍く、ニコ・ロズベルグが首位に立つ。しかしフェッテルはKERSを溜めてその威力を1周目の終わりのメインストレートで生かし、一気にロズベルグを逆転して首位を奪還する。
フェッテルはそこから後続を引き離していき、メルセデスAMG勢はリアタイヤがタレて後退し、またしてもフェッテル独走のレースとなった。途中で雨の懸念も出て来る中、フェッテルはコース上に留まり続けて24周目にピットストップ。
けっきょくそのまま雨は降ってこず、47周目に2度目のピットストップを敢行。ここでチームがマーク・ウェバー用のタイヤを用意するというミスが発生し作業に13秒を要してしまったものの、首位は守ってコースに戻る。終盤には霧雨が降り路面が湿ってきたものの、ウエット路面にはならずそのままハードタイヤで走行を続け、トップでチェッカーを受けた。
スタートで5位に後退したウェバーは、2周目にルイス・ハミルトン、7周目にロズベルグ、そして26周目にはフェルナンド・アロンソをパス。F1引退レースを2位で終えた。
アロンソは1周目の終わりのストレートでルイス・ハミルトンをパスして3位に浮上し、4周目にはロズベルグもパス。しかし底力に勝るウェバーは抑え切れず、3位フィニッシュ。
フェリペ・マッサはスタートで6位に浮上して、19周目のピットストップでメルセデスAMG勢をアンダーカットして4位。その後はハミルトンを上手く抑え込む好バトルを演じたが、メインストレート走行時にターン15イン側にあるピットレーン入口の白線をカットしたため、ドライブスルーペナルティを科せられて後退し、7位フィニッシュ。これにより、メルセデスAMGは4ポイント差でフェラーリを凌ぎきってコンストラクターズ2位を手にした。
Q2敗退のマクラーレン勢はドライで好ペースの走りを見せ、ジェンソン・バトンが4位、セルジオ・ペレスが6位でフィニッシュしてみせた。ロータスはロマン・グロージャンが3周目に派手なエンジンブローでリタイア、ヘイキ・コバライネンもペースが伸びずに14位でレースを終えた。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)