12月12日にフォースインディアがセルジオ・ペレスの獲得を発表した。これでフォースインディアは2014年シーズンに向けてニコ・ヒュルケンベルグとのコンビを確定させた。
これと前後するかたちでザウバーも13日にエイドリアン・スーティルと契約。2014年のシートは続々と埋まり、残るはザウバーとマルシア、ケータハムの1席ずつとなった。
セルジオ・ペレスがフォースインディアに加入し、テルメックスがスポンサーシップを彼に集中させる公算が強くなったため、ザウバーはテルメックスを手放すとともにエステバン・グティエレス放出を余儀なくされるだろう。ロシアからの資金をもたらすセルゲイ・シロトキンは、フィオラノで旧型のフェラーリを使ってテストを重ねており、スーパーライセンス取得の申請は問題ないとされている。しかしそれに見合うだけの資金が支払われるかどうかが問題だ。
さらに大きな問題は、マルシアとケータハムが他チームとの合併を模索していること。その相手はロータスとザウバーで、彼らも財政難に直面しているため渡りに船の状況。この4チーム間でかなりシリアスな話し合いが進められているようだ。
マルシアはマックス・チルトンの父親がエーオン社から外れ、多額の持ち込み資金が期待できなくなる可能性が高い。さらにはマルシアと技術提携をするフェラーリが、マルシアの技術力ではとても単独で中団以上を狙える状況ではないと判断したことも、合併を推進する要因になっているという。
仮にザウバーとマルシアの合併が実現するとなると、ザウバーはもう1席にジュール・ビアンキを座らせることになる。そのため、もう1席の人選はこちらの合併交渉との兼ね合いもあってなかなか進められないでいるようだ。
なお、ドライバーズラインナップを確定させているロータスも、まだルノーとのエンジン契約は正式に結べていない。仮にケータハムと合併ということになれば、そのエンジン契約をそのまま移行して使うことができるという旨味もある。
最悪の場合、2014年シーズンのF1は9チーム18台のみという可能性もあり得る。その場合、2014年のシートはすでに全て埋まっているということになるが……。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Force India, Wri2)