言うまでもなく、2014年はテクニカルレギュレーションが大きく変わり、F1マシンも大きく変化します。つまり、これまでの常識が通用しなくなるということ。
2009年からの現行レギュレーションでは、開発とノウハウの積み重ねてレッドブルが一歩リードし、結局最後までその差は縮まることはありませんでした。
しかし、2009年のシーズン序盤はレッドブルが速かったのかというと、決してそうではありません。トリプルディフューザーを編み出したブラウンGPやトヨタが他を一歩リードしていたのです。
2014年もこういうことが起きる可能性が充分にあります。しかも今回は空力だけでなくパワーユニット全体も変わるという大変革。“差”を生み出す余地は2009年の時よりもさらに多くあると言えるでしょう。
こういう時には常識にとらわれない発想力と創造力が決め手。中団チームだって1つのアイディアで大きく浮上することだってあり得ます。勢力図が大きく塗り替えられる可能性も大です。
逆に、奇抜すぎるアイディアが大失敗に繋がることも。ウイリアムズのツインノーズとか、幻のライフW型エンジンとか、歴史的失敗作が搭乗する可能性もあり。だから2014年は楽しみなのです。
……まぁ、これ言ったら元も子もないけど、大変革の年ってだいたい鬼才ニューウェイさんが最速マシンを作ってきちゃうんですけどね(苦笑)。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)