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[日本が世界に誇る、鈴鹿サーキット]神の手で作られた、最高の舞台。


2010-10-5 19:34


世界最高峰のドライバーたちが、愛してやまないサーキットがある。
鈴鹿サーキットーーそれは誰もが愛し、賞賛の言葉を贈る場所。
世界に誇る最高の舞台が、日本にはある。



2009年、鈴鹿。3年ぶりに戻ってきた日本グランプリ

 夕焼けに染まり始めた空を背景にチェッカーフラッグが振られ、53周のレースが終わりを告げる。2009年の鈴鹿を誰よりも速く駆け抜けたセバスチャン・フェッテルは、コントロールラインを越え、ゆっくりとゆっくりとマシンの速度を落として最後の1周を噛み締めた。その場を去るのが、名残惜しくて仕方ない。そんな思いが伝わってくるようなウイニングランだった。

「鈴鹿は本当に素晴らしい。まさに神の手で作られたサーキットじゃないかと思う。誰かが最高のサーキットを作ろうと思っても、こんな風にはできないと思う。とてもナチュラルだし、まさにF1マシンのために作られたんじゃないかと思う」

 フェッテルは興奮気味にそう言って、何かに取り憑かれたかのように鈴鹿の魅力を蕩々と語る。それほどまでに、このサーキットは彼を虜にした。
「セクター1なんて、ずっと4〜5速で高速で走り続けるんだからね。こんな素晴らしいコーナー、他のサーキットではせいぜい1つか2つしかないよ。でもここには6つも7つも、それも連続してあるんだ。スプーンもオフキャンバーでとてもトリッキーなコーナーだ。落っこちていくような感じで、出口がとてもトリッキーなんだ。

 正直言って、最終ラップに入る時にレースが終わってしまうのがちょっと残念な気分になったくらいだよ。53周以上、もっともっと走っていたいくらいだった。最終ラップは、第1セクターを心から楽しんだよ。最後まで予選みたいに全開で攻め続けたんだ」


多くのドライバーからの鈴鹿サーキット絶賛の声

 鈴鹿に魅了されたのは、フェッテルだけではない。

 勝利を収めた者も、破れた者も。鈴鹿という舞台の素晴らしさは、最速と挑戦を求める者すべてに平等に与えられる。

 実際に多くのドライバーが、マイフェイバリットとして鈴鹿の名を挙げる。

「鈴鹿は大好きなサーキットなんだ。流れがすごく速くて、ドライバーなら誰だって走っていて楽しいはずだよ。鈴鹿ではこれまでに何度も素晴らしいレースをしてきた。それに僕は昔も今も、日本と様々なつながりがあったしね。今年もレースの前にも日本でしばらく過ごすつもりだし、充分にリラックスできると思う。素晴らしい週末にしたいと思っているよ」(ジェンソン・バトン)

「今まで走った中でベストなサーキットだよ。僕にとっては特別な場所なんだ。ものすごく幼い頃からここで走ることを夢見てきたんだ。F1を見始めた頃から、鈴鹿は特別だった。1989年にシケインで起きたセナとプロストの接触も記憶に新しい。走る前の日にあそこに立って、『うわ、今あの場所に立ってるんだ』って感慨深かったよ。鈴鹿にはそれだけ歴史がたくさんあって、走るのがとてもエキサイティングだ」(ルイス・ハミルトン)

「鈴鹿サーキットは、F1ドライバーにとっては最高に楽しいコースです。すごく難しいんですよ。コースレイアウト的にカーブのアングルとか組み合わせにいろんなパターンがあるんで、1つのセッティングで全部のコーナーが完璧というのは不可能なんです。だから最終的にはドライバーの腕で合わせ込まないといけないし、1周を上手くまとめるのがすごく難しい。最後にはドライバーが頑張らないといけないコースなんです。だからこそ、「もっと行けるはず、もっと行けるはず」ってなるから、走っててすごく楽しいんです。僕だけじゃなくみんな「鈴鹿は楽しい」って言いますよ。僕も今年楽しみにしてるサーキットのシルバーストン、スパと並んで、最後の1つなんです」(小林可夢偉)

「鈴鹿はずっと僕のフェイバリットだよ。説明するのは難しいんだけど、走ってみれば特別なセンセーションが感じられるんだ。ここは1周が長いこともあって、色んなタイプのコーナーがある。それが良い流れの中で出てくるんだ。特にS字は最高だね。毎ラップ、そこに来ると攻めるのが楽しみでしょうがないんだ。中速だけど200km/h以上は優に出るし、上手く走れた時は最高の気分なんだ。完璧に決メルのはとても難しいし、最初のコーナーで失敗してメチャクチャになってしまうこともあるけど、それも面白さのうちだね」(ニック・ハイドフェルト)

「僕は全日本F3で走っていたから、鈴鹿のことは良く知っているんだ。とても素晴らしいサーキットだし、僕自身も大好きなサーキットのひとつだよ。すごく高速で、(ダウンフォースを効かせて)グリップが充分でなければ走れないんだ。でもロングストレートもあるから、レースをするにはもってこいだ。ハイダウンフォースのサーキットだけど、エンジンパワーも重要なんだ。長いストレートが2本あるから、最高速の伸びも重要だ。スパとシルバーストンがミックスされたようなサーキットだね」(エイドリアン・スーティル)

 過去の勝者を見ても、そのリストに名を連ねるのはチャンピオンの栄光を手にするようなドライバーばかりだ。鈴鹿を得意としたのは、アイルトン・セナ、ミハエル・シューマッハ、ミカ・ハッキネン、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソ、そしてセバスチャン・フェッテル??いずれも当代一と評される名手ばかり。

 ドライバーの腕を試す難コースは、立ち向かおうとする未熟な者に牙を剥く。3年ぶりの開催となった2009年は、初めて鈴鹿を走るドライバーの多くがタイヤバリアの餌食となった。デグナーで飛び出したハイメ・アルグエルスアリは、自身の未熟さを痛感したという。

「デグナーの1つめに少しオーバースピードで入ってしまって、タイヤをグリーンに落としてコントロールを失ってしまったんだ。あとはもうどうすることもできなくて、バリアが迫ってきてぶつかってお終いさ。少しだけブレーキを踏んで、6速のままで入っていくんだ。とても速いコーナーで、見た目以上に速いんだ。そこで縁石に触れてしまったら、マシンはすごく不安定になる。2006年とは比べ物にならないくらい、コーナリングスピードが上がっていたようだ。スリックタイヤだとコーナリングが死ぬほど速いんだ」

 それでも、立ちはだかる壁が高ければ高いほど燃えるのが、F1ドライバーという生き物だ。こうして彼らは鈴鹿に魅了されていく。


世界で最高の舞台を作るのは、ファンの心

 そして、鈴鹿を特別な存在にしているものが、もうひとつある。

 熱く、温かく、そしてひたむきなファンの存在だ。

 1年前、この鈴鹿でウイニングランを迎えたフェッテルは、コクピットの中でいたく感動していた。なんと熱狂的で心地良い声援なのだろう、と。

「チェッカーを受けた時、右側(のピットウォールでは)チームのみんなが喜んでいて、左側のグランドスタンドではものすごく大勢のファンがクレイジーなくらいに声援を送ってくれていた。サーキット全体がそうだった。おかげでウイニングランはテレビカメラに悪いくらいゆっくり走ってしまったけど、構うもんかってね(笑)。素晴らしいファンの人たちに囲まれていたんだ。だから無線で叫びながら走ってきたんだ(笑)。

 日本のファンは本当に特別だよ。とてもエンスージアスティックだし、情熱的だ。木曜日からどこの国よりも大勢のファンが集まっているし、毎朝サーキットに来ると、もう大勢の人が列をなして待ってくれている。僕らに『おはよう』を言ったり手を振ったりするためだけにね。本当に素晴らしいファンの人たちだよ」

 そう言って彼は、いつも以上の満面の笑みを浮かべた。

 今年もまた、F1が鈴鹿に帰ってくる。
 最高の舞台が、F1を迎える。10月10日、最高のグランプリが、そこで繰り広げられる。

(text by Mineoki Yoneya / photographs by ZEROBORDER)


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