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ミニカー収集のコンセプト


2011-1-26 1:50
 では第1回ホビーライフはミニカーから。
 ミニカーといっても「ブォッ! ブォッ!」とやるタイプのではありません。いや、あの、実は心の中ではしてるんですが、タイヤが動かないディスプレイやコレクションするためのミニチュアカーのハナシです。

 つまり、買うだけと言ってしまえば買うだけの趣味。では購入するだけの行為が何故ホビーとなり得るか。これは実際よく質問されます。確かに目の前にあるミニカーを買うのは簡単なのですが「欲しいミニカー」に出会うのは案外難しいのです。情報を集め、探し、買うかどうか選択したりと、求めているものを入手するまでの道のりは意外に険しく、またそれが楽しかったりするのであります。


 そのためコレクションしたマシンたちはその人の趣向を表していることが多く、他のミニカーファンのコレクションケースやブログを見るのはとても楽しいものです。もちろん会話のきっかけにもなりますし、思い出のレースの話となると話が止まらないなんてこともしばしば。

 収集コンセプトは人によりさまざまなので、とりあえず僕が少し前まで、5年ほどの間「ミニカーファン」という雑誌でイラストコラムを書いている間に確立されていった購入スタイルを紹介しますね。

 僕の場合、自分が観た(ほとんどがTV中継です)もしくは読んだレースのなかから印象に残ったマシンをメインに構成しています。それらミニカーを眺めると、どんなレースだったか、またどんなシーズンだったかが思い出されるので、コレクションは自分の記憶の小さな博物館といったところでしょうか。

 僕はいわゆるF1ブーム世代なので、F1でいうとハッキリとした記憶は1990年の日本GPにはじまり、1992年モナコのセナ×マンセル、スパのシューマッハ。1993年ザウバー、ポルトガルGPのハッキネン、日本GPのアーバイン。1994年スパのバリチェロ、イタリアGPのハーバート、日本GPのアレジとマンセル。1995年スパのシューマッハ。カナダGPのアレジ、イギリスGPのハーバート。1996年スペインGPのシューマッハ、ポルトガルのヴィルヌーヴ。1997年ハンガリーGPとヨーロッパGPのデイモン・ヒル、ドイツGPのベルガー。1998年ベルギーのヒル。1999年ヨーロッパGPハーバート、1999年スパのヒル、1999年のフレンツェン、2001年ブラジルGPのモントーヤも捨てがたい。それから2001年はモナコGPのアーバイン。2002年日本GP佐藤琢磨……。

 ちょっと間が開いて、2007年にアロンソ、ハミルトン、ライコネン、ベッテル、クビサ、バトン、ウェバー(とニック)が揃ってからは、コース上だけではなく、ドライバー同士の争いも濃くなって非常に楽しめました。
 その中でも印象に残っているのは2007年日本GP、中国GPのベッテル、同じく2008年イタリアGPのベッテル。2008年カナダGPのクビサ。2008年アロンソのシンガポールGPもある意味、そして日本GPも。さらには最終戦。2009年スパのライコネンとフィジケラも強烈に記憶に残っていますし、やっぱり可夢偉選手のデビューが忘れられません。
 昨年にいたっては、開幕戦以外はどれも印象的なレース、ドライバーが多く、なかなか絞り込めずに困ってしまいます。ヒュルケンベルグのPPは来年シートが怪しい状態なので悩み中ですが、たぶん後々欲しくなるかも?

 そして次に、変わったマシンたち。最初は別に魅力的ではなくても、あとから強烈に欲しくなったりするので注意が必要なのです。当時は少数派だったハイノーズのB191。歴史的失敗作F92Aや、412T1も異色の部類? MP4/10もどこかアンバランスでした。ダクトが特徴的なジョーダン195。かなりおかしな形に変化したF310。フロントがプルロッドのアロウズA21やミナルディPS01も入るかな? 最近ではFW26。R29あたり。昨年のメルセデス後期型もインダクションが変わっているので、発売されてほしいところです。
 カラーリング変わり種としては、珍しく赤かった2年間のウィリアムズとかもネタとして欲しいかも。1992年のスクーデリア・イタリア、RA107、RA108もかな?

 それからカラーリングが好みのマシン。僕の場合はジョーダン195、196、197、198、199。2000年のウィリアムズ。マクラーレンMP4-12のテスト仕様と本線仕様。BARのテストカラー、同2004年のマシン。オレンジ・アロウズ、スチュワートも1999年は良かった。ジャガーも、その過程が雑誌で特集されていたので、印象深いマシンのひとつ。昨年のルノーもいいですよね。それからレッドブルは、並べてみると2007年にカラーリングが完成した印象を受けるので、何年か分揃えたくなるマシンです。

 あとは毎年のチャンピオンマシン。収集しているとマニアックなマシンに走りがちなのですが、僕はチャンピオンマシンを押さえていなかったことを後悔したことがあるのです。

 こうやってリストアップしていくと、結構な数になりますよね。全部買う? いやいやこれが、なかなかお財布の事情が許しません。しかも困ったことに、欲しいマシンの発売時期は何故か近い! そのため、泣く泣くリストから選択しての購入となるのです。

 そんなわけで、ミニカー選びが困難なほど、その年のレースが魅力的だった事になるなと感じる今日この頃。本当に2010年は大変ですよね! 僕は昔の友人にあった時には、今のF1がかつての四天王の時代に勝るとも劣らない素晴らしい時代であることを話しています。

 僕も上に挙げたマシンをすべて買ったわけではなく、この中にはまだ探しているものもあります。ミニカーの情報全てが揃えられるわけではありませんし、忙しいと見落とすこともあります。そもそも購入モチベーションにも波があるものなのです。最初は無理しながら買っていましたが、買えない期間もミニカー収集の楽しみと思い、最近はネットで情報を集めつつ、ヤフオクを覗き、ショップを回って、お財布の状況に涙しながらのんびり楽しく集めています。

それではみなさん、楽しいF1ライフを!

(illustration, text & photo by alabulka)

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