説明書とは前後してしまいますが、先にリアサスペンション構造の残りの部分を説明をしますね。
F104は前エントリーのTバー以外に、ロールとピッチを制御する部品があります。写真のとおり、ピッチング方向の制御にはコイル式のダンパー、もしくはアップグレードしてオイルダンパーを装備します。オイルダンパーは、実車のように減衰力が得られ、しなやかに衝撃を吸収できます。
その後ろの円盤状の部品はロールとピッチを360度制御する部品なのですが、ここは組む人によって考え方が異なる部分です。走行後にこまめにメンテナンスできる人は、丸い部品にグリスを塗って減衰力を出し、ロールスピードをコントロールします。上手く路面状況にマッチさせる事ができれば、より高い性能を発揮するはずです。
あまり気を使いたくない人は、グリスは塗らないで組み立てることが多いようです。もちろん僕は塗りません(笑)。
マシンは設計する人によって性能や性格が変わりますが、組み立てるメカニックによっても、少しずつ差が出るのかも? という部分を、ラジコンは実感をもって体験できるんですね〜。マシンを組み立てるのが一番好きで、操縦するのは友人、というR/Cファンもいるくらいなんですよ。
とある実車レーシングドライバーが「チームが違うと、ワンメイクでもまるで違うマシンやで」と話していたのですが、ラジコンでもそういった組み立てやセッティングなど、マシンを使いこなす部分を擬似的に楽しむことができます。
ぜひみなさんも楽しく悩んでくださいね! なにしろ動かすのは小さいながらF1の形をしているんですから、マシンを触っている時の気分はニューイや津川さんですよ!
(photo,text and illustration by alabulka)