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『テクニカルファイル』ドイツGP、伝説のシルバーアローW196が蘇る!


2011-8-10 1:15

 かつてメルセデス・ベンツがF1に参戦していた1954年・55年に12戦9勝という圧倒的な速さを見せシーズンを席巻した伝説のマシン。

 そのW196が、当代のメルセデス・ドライバー、ミハエル・シューマッハとニコ・ロズベルグの手によってニュルブルクリンクに蘇った。全長20kmを超すノルドシュライフェの難コースを駆け抜ける勇姿は、まさに光り輝く矢の如し。

 1954年に始まった2.5リッター規定に合わせてデザインされたM196エンジンは、直列4気筒を縦に2基並べて53度傾斜させてマウント。最高回転数は8700rpm、出力は268馬力からさらに改良が進められて最後は290馬力を誇った。

 ボディフォルムには2種類があり、葉巻形状のオープンホイール型と、「ストリームライン」の愛称で知られるタイヤまで覆ったタイプ。ランスで行なわれた1954年フランスGPでデビューウィンを飾った時点では後者がオリジナルデザインだったが、ドライバーの前方視界が悪かったため3戦目のドイツGPには前者が用意され、後者は高速サーキット専用としてモンツァのみで使用されることになった。

 当初は2350mmのホイールベースで製作されたが、翌55年には2210mmのミディアムホイールベースへと改良され、モナコには2150mmのショートホイールベース版まで用意された。フロントブレーキは当初インボード式だったが、後にアウトボード式も導入されてサーキット特性に合わせて使い分けられた。

 そんなW196の写真集の他、ドイツGPのテクニカル解説やマシンディテール写真をもっと堪能したい方は、詳細は『テクニカルファイル速報(2011 Rd.10 ドイツ)』をどうぞ! 実力でレッドブルを撃破したマクラーレンMP4-26のディテール徹底解説と速さの理由、ドイツGP最新アップデートの数々も収録しています。

(text by Mineoki Yoneya / photographs by Wri2, La Vie Creative)

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