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【2】パドックこぼれ話 〜F1ピープルが話してる旬な話題〜(2011年9月第1週)


2011-9-9 6:00

●2012年のカレンダーは、まだ動く?
 2012年のカレンダーがWMSC(世界モータースポーツ評議会)で承認されて正式発表されました。結局バーレーンは残り、トルコは外れて合計20戦。チームからロジスティクス的に厳しいと言われた中国・インドの連戦はなくなり、中国の後はバーレーンへ行くことに。バーレーンはすかさずインドとの日程交換を歓迎する声明を発表して、来年の開催復帰へアピールしましたが、リビアもあんな状態だし、国内情勢的には依然として厳しいじゃないでしょうか。10月ならまだ時間的余裕もあったけど、4月では絶望的なのでは?

 全チーム間の協定でシーズンは20戦までと決まっているため外されてしまったトルコですが、主催者はギリギリまでFOMと交渉していると言っていました。つまり、金額的に譲歩してくれるならやりたい、ということです。もしバーレーンが外れて19戦になれば、トルコが復活する可能性はあるのでしょうか? 開催可否の判断のタイミングが問題ですが、シーズンが始まってからトルコで開催するという日程変更は難しいでしょう。

 バーレーンがキャンセルになると次のスペインGPまで3週間の間隔が空いてしまうので、トルコで代替開催という可能性がないわけでは無いと思います。ただ、来年はヨーロッパラウンド直前にテストを行なうことがほぼ確定しているので、その日程との兼ね合いもあり、タイミングが遅くなればばなるほど、代替開催の可能性は厳しくなります。可能性としては、トルコGPはヨーロッパラウンドという扱いにはせず、バーレーンの代わりに中国GPの2週間後にトルコへ行ってグランプリを開催するという方法。テストはその後、スペインGP前週にムジェロかバルセロナで。これでみんな丸く収まるような気がしますが……。

●来年の開幕前テストは3回のみに
 全チーム間協定でテストは年間15日間までと決まっていますが、ここ数年はその全てを開幕前の2月・3月に消化してきました。しかし2012年はシーズン中に1回合同テストをやろうという方向で話し合いが進められています。おおよそどのチームも合意しているようです。

 開幕前のテストは2月第2週にヘレスで始まり、その後バルセロナで2回やってから開幕戦へ。サーキット特性的にこれまでシェイクダウン扱いでしかなかったバレンシアはやめて、ヘレスをこれにあて、本格的なテストは“使える”バルセロナでやろうということです。

 シーズン中のテストはヨーロッパラウンド開幕前の5月第1週あたり。いまのところはイタリアのムジェロでという話が出ているようですが、コスト面の問題もあるので、バルセロナでテストをして、チーム機材はそのまま置いておいて翌週グランプリ本番をやる、ということになるかも。下位チームにとってはそのほうがありがたいはずです。おそらく取材に行くことになるのであろう我々にとっても、そのほうがありがたいです(笑)。

●ようやく動き出したインドGP
 開催が危ぶまれていたインドGPの開催が、現実味を帯びてきました。ベルギーGP後にチャーリー・ホワイティングがニューデリー郊外のブッダ・インターナショナル・サーキットを訪れ、開催に向けて前向きな発言をしました。というか、バーニーの声明を見る限り、「やるしかない」という流れが感じられます。バーレーンがキャンセルになりインドまでなくなって2戦も減ることは、スポンサーやテレビ局等の契約という商業面から考えても受け入れがたいことだからです。

 チャーリーの査察結果を待っていたかのように、インドGP主催者からはメディア関係者に向けてホテルや現地レンタカー等の情報が通達されました。とはいえ、オフィシャルホテルがあるわけでもなく、メディアシャトルがあるわけでもなく、「これがオススメリスト」と渡されたものを参考に自力で手配するしかないというのが現状。英語が通じる国だからなんとかなるでしょ、というところなのでしょうが、言葉は通じても文化は通じないのがインドでは?

 メディア関係者への通達と前後して、チーム側にも具体的な情報が伝えられているはず。モンツァではインドに関する話がいろいろと出てくるはずです。

●ようやく動き出した韓国GP
 インドGPだけでなく、韓国GPもついに開催に向けて具体的な動きが出てきました。てゆうか、「まだなかったんかい!」という感じですが(笑)。

 初開催で開催時期も2週間も後のインドGPよりも遅れて、ようやくホテル等の情報が来ました。韓国GPはサーキットにほど近い木浦(モッポ)の街のラブホテルを利用するしかないので、主催者に手配してもらわないと、我々ではどうしようもないのです(苦笑)。

 昨年とは主催者の陣容が変わり、不安もあります。なんせ、先週になって主催者側のスタッフから「メディアはどれくらいの人数が来ますか?」「どんな要望がありますか?」「旅のプランは?」なんてお伺いが来るくらい。去年のデータはどこいっちゃったのよ!? ある意味、インドよりも不安な韓国GPです。

(text by Mineoki Yoneya / photo by Wri2)

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パドックのF1関係者たちの間で話されている旬の話題とは? 真面目な話からバカ話まで、他では知ることのできない彼らの本音を、生々しくお伝えします。TV中継では映らない“コース外”の様子、雑誌や普通のウェブサイトには書けない実状を、お楽しみください。
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