【Q】あの騒動以降はすっかり下火になってしまったオフスロットルブローの話ですが、使っているかどうか、どこでわかるものなんですか?【A】これはエンジン音を聞けばハッキリと分かります。
いちばん分かりやすいのは、ルノー。ブレーキング開始でスロットルを閉じた瞬間に、「ブブブブブ」と機関銃みたいな音がします。コーナーに入っていく時にも同じ音がします。ピットレーンを走行宙のリミッターも同じような音です。
レッドブルは、ベルギーGPからオフスロットルブローのマッピングを変更してきたらしく、ピットリミッターの音からしてハッキリと変わりましたね。本家ルノーほどではないにしても、以前よりもハッキリとした音になりました。「ブルルルル」と1音ずつ(つまりは爆発と爆発の)の間隔が短くなったようです。コースサイドで見ていても、コーナリング中にこの音がしている時間が長くなったように感じられます。
それから意外と音がすごいのは、ロータス。やはりルノー・エンジン勢です。
あとはメルセデスGP、マクラーレン、フォースインディアのメルセデス・エンジン勢。本家メルセデスGPが最も激しく、マクラーレンは意外と大したことないような。あくまで、音の大きさと長さの話ですから、効果についてはまた別なんでしょうが。
オンボード映像の音声でも聞くことができますし、サーキットノイズの中にも「あ、あれはオフスロットルブローの音だな」というのが混じっていることも多いです。たいていはルノーがコーナーを通過した直後とか。じっくり聞いて、各マシンで聞き比べてみると面白いと思います。
【Q】セルジオ・ペレスって、速いですか? 地味な感じですが、予選では結構可夢偉の前にいたりしますよね……?【A】そうですね、現場でも「意外とやるじゃん」的な感じで受け止められています。メキシコマネーを持ってくるだけの“お客さん”かと思ってたら、意外と速さもあったな、みたいな。実際、予選ではコンスタントに可夢偉よりも好結果を残していますしね。
ただ、レースでの強さはまだないですね。スタート直後に接触してしまったり、勝負強さがなかったり。それでも、1ストップで耐え抜いて走り切るというレース運びはなかなかのものだと思います。というか、そういうふうなレースができるドライバー&チームだという評価になっていますね。
それには、ザウバー・チームに新人を上手く育てられる風土があるということも影響しているのだと思います。きちんとその人の能力を育て、足りない部分をさらに育てて上げるような、でも仕事として要求する部分は結構厳しいぞ、みたいな。
イギリスチームのイギリス人エンジニアほどエラそうじゃなく、でもゲルマン系だからキチッとしているところキチッとしているという、ザウバーのチーム特性が新人教育に合っているのかも知れませんね。
本人曰く「滅多に怒ることはない」というのほほんとした性格ですが、GP2時代にはタイトル争いをしていた(パストール・)マルドナドの舌戦にブチ切れたこともあり、この二人の仲は知る人ぞ知る仲(笑)。F1でも火花を散らす日がやってくれば、面白くなりそうです。
(text by Mineoki Yoneya / photo by Wri2)
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