1/10サイズのラジコンですが、内外輪差を解消するデファレンシャルギアが装備されています。またF104には、ボールデフタイプのリミテッドスリップ効果をもったギヤが装着されます。
何故にボール? と思われることと思いますが、シンプルな構造ながらボールを左右から押さえつける強さを調節することで、簡単にデフの利きを調節できるスグレモノ。特にF104のようなシャシー構造のマシンでは、デフの調整がハンドリングに与える影響が大きいとされています。
締め込み具合は経験によるところが大きいのですが、左右の車輪を動かないように押さえた状態でスパーギヤ(ボールが入っているギヤ)を素手で回し、滑らないギリギリのポイントがよいとされています。
ちなみにデファレンシャルギアは一般的に
このような機能を受け持っています。
内外輪差を吸収しつつ、前に進む力をバランスさせているんですね。
ラジコンと実車とは構造や考え方が違うこともありますが、触りながら、また走らせながらデフの効果を体感できるのが楽しいのです。
そういえば1998年のマクラーレンは、ツインペダルを駆使して内側のタイヤにブレーキをかけて、無理矢理外側のタイヤに駆動を配分していたとか噂されましたよね。そういうのは実車ならではですね。あとアクティブデフも1/10以下のラジコンでは無理かな? ラジコンの世界では、ボールデフかデフ内部に封入するグリスやオイルの粘度で利きをコントロールするタイプが主流です。トルセンタイプもあったような気がしますが、メジャーではありませんね。
(illustration, photo and text by alabulka)