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【2】パドックこぼれ話 〜F1ピープルが話してる旬な話題〜


2011-10-27 6:00


●F1界に新たな東京ファンが誕生
 日本GPの前後には多くのドライバーやF1関係者が日本、東京を大満喫したようですが、東京からソウルに向かう便がたまたまカルン・チャンドックと同じになったので、いろいろと話をしました。今回が初めての訪日だったというチャンドックは、日本GPの後の2日間、ブルーノ・セナとともに東京観光でずいぶん楽しんだそうです。

 ベタに浅草や表参道など観光したそうですが、その中でも特に秋葉原は印象的だったようです。「あんな巨大でキレイな電気屋があるのか!」と感動していましたし、女子高生のスカートの短さ(たぶんコスプレの人だと思いますが)にも驚いていました(笑)。二人とも相撲を見たかったそうですが、あいにく場所中ではなかったので見られず。でもチャンドックは完全に東京ファンになってしまったようです。

●不安渦巻くインドっていったいどんなところ?
 インドGPを前に、パドックではいったいどんなところなのかという話で持ちきりでした。というか、どんだけヤバいんだ?っていう話ですが(苦笑)。

 とりあえず、みんなが一番心配しているのは、食べ物のことですね。とりあえず、「パドックと5ツ星ホテルで出されるモノ以外は絶対に口にするな」と言われました(笑)。歯磨きももちろんミネラルウォーターを使い、シャワーの時も絶対に口を開けずに浴びろ、と。そのあたりはマレーシアなど東南アジアでも近いモノがありますが、“ゲリラ”に当たったら地元の薬しか効かない、って言われるのはインドだけ(笑)。

 チャンドック曰く、「ホテルなら5ツ星か、あとは最低ランクのものかしかない。インドには中間ってものがないんだ」ということです。だから、安全のためには上のランクのものを手に入れるしかないんですね。まぁ、確かにビザ取得の時点から貧乏人はインドに来るなっていう雰囲気満々でしたけどね……。

 チャンドックもモニシャ(・カルテボーン、ザウバーCEO)も、「インドは何でもありだ」と言っていました。もちろんネガティブな意味で、です(苦笑)。インドに行ったことある人はわりと余裕を見せていたりするので、意外とそんなにひどくはないのかなぁと思ったりもしますが、好き嫌いははっきり分かれそうなので、みんなちょっと心配しています。

 インドGPを推進しているのはジェイピーグループという、チャンドックのスポンサーでもある企業。そしてご存じの通り、チャンドックの父親はインド自動車協会の会長です。一方でカーティケヤンを支援しているTATAは国営企業であり、こちらは政府系。インドGPをめぐる事前のゴタゴタなどは、どうやら両者の勢力争いも関係しているようです。マレーシアのグループロータスをめぐる争いや、日本の鈴鹿=ホンダと富士=トヨタみたいな感じですかね……。

●痛ましい事故から学ぶべきこと
 先週のIRLに続き、今週はMotoGPでも死亡事故が起きてしまいました。モータースポーツというのは不思議とこういう悪い出来事が立て続けに起きてしまうことがあります。F1も例外ではなく、開催前から不安がつのっているインドGPでもあり、何も起こらなければ良いなと心配になります。

 モータースポーツが危険なものであることは、誰もが理解しています。しかし安全性が高まった現在のF1界において、そのことを常に肌身で感じることが難しくなっていることもまた事実です。

 ですが、F1は常に安全性高揚のための取り組みを続けています。コクピットを覆うキャノピーの研究も続けられていますし、日本GPからはヘルメットにザイロン製のバイザーガードの装着が義務づけられました。これまでも痛ましい事故や犠牲と引き替えに安全性を高めてきたF1ですから、今回の出来事もしっかりと警鐘として受け止め、安全に対する意識を強く持つことで、さらに前へ進んでくれることを願うばかりです。

(text by Mineoki Yoneya / photo by Wri2, BIC)

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パドックのF1関係者たちの間で話されている旬の話題とは? 真面目な話からバカ話まで、他では知ることのできない彼らの本音を、生々しくお伝えします。TV中継では映らない“コース外”の様子、雑誌や普通のウェブサイトには書けない実状を、お楽しみください。
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