●ライコネンのF1復帰話 ニュースサイトなどではキミ・ライコネンがF1復帰するという噂で持ちきりですが、インドのパドックではそんなに話題になっていたわけではありませんでした。いや、そういう話は前々からあって、「今さらまた?」という感じではありましたが……。
復帰するチームがウイリアムズというところがミソで、とにかく財政的に困っているチーム。CEOのアダム・パーが「ライコネンは価値がある」と発言したようですが、彼ら自身から発信するということは、カタールのスポンサーから「ライコネンが乗るなら増額しても良い」という話があったか、もしくは引き留めに躍起になって「彼が乗れば話題になる」という話になったのか。
いずれにせよ、資金的に非常に苦しい状況に追い込まれていることは間違いないウイリアムズですから、たとえどんなドライバーが乗っても上位争いまでは難しいでしょう。シューマッハの二の舞どころか、それにも遠く及ばない結果になって彼の晩節がけがされてしまうのではないかと心配です。
まぁ、本人は数年だけ乗って、しばらくラリーが続けられるくらいの資金が稼げれば良いやと思っているのかもしれませんが……。
●アブダビGP後のルーキーテスト 次はアブダビGPですが、その翌週もチームの一部スタッフは現地に残り、ルーキーテストが実施されます。去年は最終戦の後でしたが、今年はブラジルが最終戦になってしまったもののブラジルでテストを行なうわけにはいかないので、ヨーロッパに近く近代的なサーキットがありなおかつまだ暖かいアブダビで、このタイミングで行なうわけです。
シーズン中のテストが禁止されているため、若手にF1ドライブの機会を与えるため。というのが表向きの理由。もちろんそういう側面はあります。が、資金的に苦しい一部のチームにとっては、良いお金稼ぎのチャンスでもあります。ここでどんなドライバーを起用したかを見れば、そのチームの財政状況も分かるというものです(苦笑)。
本来であれば、来年用のアイテムをここでマシンに搭載して試しておきたいところ。であれば、それなりにドライブ経験のある自チームのリザーブドライバーなどを走らせたいはずです。が、GP2に参戦していたもののいまひとつ結果は出ていないようなドライバーを乗せるチームも少なくありませんよね。それは彼らに大きなスポンサーが付いているからです(笑)。
まぁ、この時期のテストによるボーナス稼ぎはどのカテゴリーでも行なわれていることですから、F1だけを責めることはできないのですが……。
(text by Mineoki Yoneya / photo by Wri2)
*******************************************
パドックのF1関係者たちの間で話されている旬の話題とは? 真面目な話からバカ話まで、他では知ることのできない彼らの本音を、生々しくお伝えします。TV中継では映らない“コース外”の様子、雑誌や普通のウェブサイトには書けない実状を、お楽しみください。
*******************************************
お知らせ『F1 LIFE』ストア会員の皆様に配信されるメールマガジン『アプレゲールですいません』より、そのコンテンツをお届けしています。最新のコンテンツをお楽しみになりたい方は、会員登録いただき、毎週配信されるメールマガジンをご覧ください。ここでしか読むことのできない、現地からのナマ情報が満載です(毎週火曜日配信)。
ストアの会員登録は、下記からどうぞ。
https://www.f1-life.net/store/customer/account/login/