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【1】いまどこ 〜世界各地からのご挨拶〜(2011年11月第2週)


2011-11-16 6:00

 今週はアブダビに来ています。

 宿泊は同じUAE(アラブ首長国連邦)のドゥバイにあるホテルで、そこから100kmほどの道を真っ直ぐな高速道路をぶっ飛ばしてサーキットまで通っています。ドゥバイとアブダビを比べると、どうしてもアブダビはまだまだ開発が進んでおらず、街並みもイスラム的な古くささが残っていたり、レストランのレベルもあまり高いとは言えないからです。そのへんは、リゾート開発に先行しているドゥバイに利があるというところなのでしょう。

 メディアなどで目にするアブダビのリゾートイメージは、ごく一部でしかありません。それも、ある程度のお金を持った人たちのためのもので、庶民が楽しめるようになるにはもう少し時間がかかるでしょう。ただ、アブダビも年々進化を遂げていますから、これからどのように変化していくか楽しみです。その進化のスピードは、中国などに比べるとやや遅いような気もしますが、それはイスラム的なゆったりとした時間の流れ方のせいなのでしょう。

 アブダビでもドゥバイでもそうですが、この国はイスラム教国で、王様の持ち物です。しかし人口の対比で言えば土着のアラブ人は20%ほどしかいません。周辺のアラブ国やインド、東南アジアなどからの出稼ぎ労働者が多く、労働のほとんどは彼らが従事しています。石油収入がありますから、UAE国籍のアラブ人たちは税負担もほとんどなく、福利厚生も充実。あくせく働くこともなくゆったりと暮らせるのです。

 サーキットでも、事務作業をするのはイギリス人とアラブ人。セキュリティや掃除などの下働きはフィリピン人が多く、ユニフォームも異なるなど、その差は明確に打ち出されています。ヨーロッパでも肉体労働は有色人種という棲み分けになっていますが、この国はその棲み分けがより明確になされています。下働きをする彼らも出稼ぎ労働者ですから、その身分を受け入れ、勤勉に働いています。

 ここまであからさまではないにせよ、そして日本人が働かなくても良いというかたちにはならないにせよ、日本も徐々にそうなっていくのかなと感じます。

(text and photo by Mineoki Yoneya)

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1年中F1を追いかけて世界中を転々としているよねやんが、世界各地の滞在地から近況とその街の様子をお届けします。様々な文化や海外生活の知識、世界中を旅するダイナミズムをお楽しみください。この知識が、あなたの暮らしやお仕事にも役立つかもしれません。
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