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イタリアF3参戦、黒田吉隆「誰にも負ける気はしない!」


2012-4-7 17:00

 今季イタリアF3に参戦している黒田吉隆センシュが、バレンシアでの開幕ラウンド(3月30日〜4月1日)を終えて帰国。その黒田センシュを直撃してきました。

 昨年はイタリアでフォーミュラ・アバルトを戦った黒田センシュは、今年イタリアF3にステップアップ。ここでチャンピオンになるとフェラーリF1のテストドライブがご褒美として用意されているのです。今年のイタリアF3はWTCC(世界ツーリングカー選手権)との併催で開幕。舞台は昨年までF1のテストが行なわれていたパーマネントのリカルド・トルモ・サーキットです。


 黒田センシュはチーム(ユーロノバ・レーシング)との契約締結が遅れてしまったために、テストもできないままぶっつけ本番の開幕戦に。そのためマシンセットアップを煮詰めていくのに時間を要し、第1ラウンドの3戦は10位、9位、9位という結果に。なんせ、周りは大金持ちのお父さんやら国家レベルの支援やら、ものすごく恵まれた環境で走っているドライバーばかり。戦闘機ミグを作ってる会社だったり(つまりロシア国家そのもの!)、イタリアのマフィアそのものだったり(苦笑)。

 しかし、実戦の中で着実に学習は進み、初日の予選で2秒あったトップとのタイム差は第3戦では0.3秒にまで縮まっており、黒田センシュは確かな手応えを掴んだようです。

「周りのドライバーたちは、(テストで)走り込んでいる量がハンパないんです。資金も豊富ですから。でもタイヤの使い方は僕がいちばん上手かったし、レースペースはいちばん速かったんです。イタリアF3はバトルが激しいカテゴリーですが、僕は抜いて行くこともできますし」

「バレンシアは初体験のサーキットでしたし、次のハンガロリンクもそうですが、昨年走っているイタリアのサーキットに戻れば問題ありません」

「もちろんチャンピオンとフェラーリのF1テストを目指します。ドライバーとしては他の誰にも負ける気がしないですよ!」


 黒田センシュはイタリアのマラネロの近くに拠点を構え、フェルナンド・アロンソのトレーナーの肉体管理プログラムに所属。イタリアでのコネクション作りにも邁進しているとのこと。なんと、ドイツ時代にはメキシコから出て来たばかりのチェコペレことセルジオ・ペレスとルームメイトだったそうで、今でも仲が良いそうです。

「掴めた部分はたくさんあったので、次のハンガロリンクでは昨年同様トップ争いをしたいと思っています」

 黒田センシュの他にも、イギリスF3に参戦する白石勇樹センシュ、GP3に参戦する桜井孝太郎センシュなど、F1を目指して海外で頑張る若手ドライバーたちが続々増えてきて、ファンとしては嬉しい限り。ぜひとも彼らの挑戦を応援しましょう!

(text by Mineoki YONEYA / photo by EasyHand)

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