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急転直下のシート争奪戦!!

ビアンキのマルシア加入でさらに動く!?

2013-3-2 8:28


 3月1日遅く、マルシアはルイス・ラジアに換えてジュール・ビアンキを起用することを発表した。

 フォースインディアのレースシートを獲得できなかったビアンキは、その去就が注目されていたが、急転直下でフェラーリとマルシアとの間で話し合いが行なわれ合意に達したようだ。

 もちろん、そこには昨年のフォースインディアに対するリザーブ&金曜走行のための代金500万ユーロと同等かそれ以上の支援がなされるはずだ。そして、2014年のエンジン供給も関係している。コスワースの撤退が決定的となったためにマルシアにとっては宙に浮いていたエンジン問題も解決できる、絶好の話だったわけだ。一方、トロロッソがルノー移行を模索しているためフェラーリにとっても都合の良い話だ。2014年にはフェラーリからエンジンとギアボックス、KERSなどの供給が行なわれるはずで、場合によってはそれ以上の技術提携もあり得るだろう。

 偶然とは言え、これでフランス人ドライバーが4人。レッドブルにワークス供給しケータハムをセミワークス化するなど、エンジン供給を背景としてルノーがF1界で存在感を増していることも影響しているのかもしれない。ケータハムの行方次第では、さらなる関与もありそうだ。

 ラジアはブラジルからの潤沢なスポンサーマネーを背景に契約を獲得したが、期限までにスポンサーからの支払が履行されなかったものとみられる。こうした自体を招くと今後の交渉にも支障を来すため、昨年GP2ランキング2位の彼にとっては大きな汚点となってしまった。

 気になるのは、ビアンキ次第で去就が決まるとみられていた小林可夢偉だが、すでに決定的とみられるフェラーリのテストドライバー職に加えて、フォースインディアのリザーブ職ならびに金曜フリー走行のチャンスも巡ってきそうだ。そこにはフェラーリからの資金的支援が必要になるが、フェラーリは日本をアメリカと並ぶ「伝統的な重要マーケット」と位置づけており、これまでの可夢偉サイドとフェラーリとの交渉経緯から考えれば、フェラーリジャパンからの支援の有無によっては実現の可能性もあるかもしれない。

(text by Mineoki YONEYA / photo by Marussia)


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