3月2日、鈴鹿サーキットが2018年までの5年間のF1日本GP開催で基本合意に達したと明らかにした。
F1界のボスであるバーニー・エクレストンは、かねてから鈴鹿での日本GPを高く評価していた。2014年以降はニュージャージーやロシア、タイなど新たな開催地の追加が予定されている中でも、鈴鹿は残す方向で交渉が進んでいた。F1開催はサーキットとしてのアイデンティティの主軸であり、日本GP単体での損益状況も決して悪くはないため、当然のことながら鈴鹿側も開催継続の意思は堅かった。
例年であれば夏頃に契約の延長が発表されるのが通例だったが、日本とF1との関係が微妙な時期だけに、バーニー側にも早期の決着を望む意志があったとみるべきだろう。小林可夢偉のF1界残留にも手を貸し、ホンダのF1復帰への動きを加速させようとしているバーニーだけに、今回の日本GPの早期契約延長もこうした動きと無関係ではないはずだ。
(写真は2011年の大震災後に風評被害をなくすため会見したバーニーと可夢偉、鈴鹿の欧州交渉代理人の海野氏)
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)