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連日最速タイム「1勝はできる」

メルセデスAMGの速さは本物か!?

2013-3-4 1:05


 テスト3日目を今季最速タイムで終え、4日目もトップタイムを記録したメルセデスAMGだが、確かに速さはあるが、最速かと言われれば大いに疑問が残る。

 ルイス・ハミルトンは「今年は少なくとも1勝はできる」と語ったが、ニコ・ロズベルグは「状況を見極める必要がある」と慎重な姿勢を見せた。おそらく開幕前テスト最後の2日連続の最速タイム記録は、チーム内に対してプレッシャーを翔と同時に、メルセデス本社に対するアピールの意味が大きいだろう。逆に言えば、この時期に"外"に向けた速さのアピールが必要なチームはそう多くはなく、メルセデスAMGくらいのものだ。



 周囲の上位勢はアタックらしいアタックを行なっておらず、そもそもハミルトン自身も5周連続計測のアタックランで1分20秒台中盤から後半のタイムを記録しているのだから、それぞれにまだ伸びしろは小さくないとみるべきだ。

 本来ならば、開幕前のこの時期にタイムアタックで上位チームが実力を見せることはない。それはライバルに対して「開発目標」を与えることになってしまうからだ。メルボルンに向けたFOM便は来週ヨーロッパ各地から出発するが、最終的には直前に手荷物として運び込む手段も残されているのだ。この手段なら3月13日までに間に合えば良いため、まだ1週間以上の猶予がある。



 実際のところ、本当の勢力図は誰にも分からない。最後のバルセロナが雨天に襲われ、上位チームがレースシミュレーションを行なわなかっただけになおさらだ。マシン開発とセットアップの熟成の両面でまだまだ開幕までに最後の追い込みが続き、その結果によって開幕戦の勢力図も変わってくるはずだ。

(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)


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