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12日間の開幕前テスト終了

2013年上位チームの勢力図を読む

2013-3-5 16:05


 3月3日で2013年の開幕前テスト日程は全て終了したが、今季の勢力図は依然として見えてこない。上位チームがレースシミュレーションを行なっていないからだ。

 レッドブルとロータスは2月19日〜22日のバルセロナでレースシミュレーションを行なったが、フェラーリ、マクラーレン、メルセデスAMGは一切行なっていない。メルセデスAMGは最後のテストで最速タイムを連発したが、既報の通りアピールのためのブラフである可能性も高い(こうしてニュースの見出しやメイン写真に登場する機会が多くなったことこそ、彼らの狙い通りというわけだ)。



 レッドブルはタイヤのデグラデーションが大きいためマシンの見極めに苦しんでいる。最終バルセロナに持ち込んだ新パーツやセットアップが正確に判断仕切れていない状態だ。しかし、ライバルたちに比べればデグラデーションの度合いが小さいこともまた事実だ。

 リアタイヤのグリップが増してアンダー傾向になる今季のマシンでは、フェッテルの一発アタックの鋭さは削がれるかもしれない。しかしレースペースの安定性があれば、それは大きな武器になる。



 フェラーリは現時点で自分たちが最速でないことを認めている。しかし昨年よりも良いポジションからのスタートであり、上位争いに絡む自信は持っているようだ。

 最後のバルセロナには新型の排気管を投入し、気流センサーやフロービズ、コンスタントスピード走行によるデータ確認作業に追われていた。開幕戦にも新たな
パーツを投入する予定だが、そのコラレーションがどこまでとれているかがカギになりそうだ。



 まだ見えてこないのがマクラーレンだ。ヘレスでは圧倒的な速さと余裕を見せたが、次のバルセロナではマシンが想定外の反応を見せた場面もあったようで、最後のバルセロナでも同じような15周程度のロングラン主体でその最終確認を行なっていた。

 トラブルが少なくなかったこともあり、テストの進行にやや遅れがあったことは否めない。2013年シーズンで唯一マシンを大幅に変えてきたチームだけに、当たればそのアドバンテージは大きいが、序盤戦は苦戦を強いられることの方が多くなるのかもしれない。



 ロータスは昨年同様のポテンシャルを見せてはいるが、いかんせん問題続きだ。ロガートラブルで丸々1日を棒に振ってしまったり、ギアボックスのトラブルや果てはライコネンの体調問題で手首に問題を抱えていたはずのバルセッキを走らせることにもなった。前回のバルセロナでのレースシミュレーションではレッドブルに及ばなかった。もちろん開幕してみなければ分からないが、現時点ではやや苦しいスタートとなっていることは事実だ。

(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)


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