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相次ぐ報道の真相とは?

ホンダのF1復帰に向けた動きは"ある"

2013-3-6 1:40


 ホンダのF1復帰に関する噂がメディアを賑わしている。

 事実、パドックでもホンダに関係する噂は各方面から聞こえてくる。マクラーレンにスタッフが出入りしていることや(マクラーレンは市販車と電子開発も含めた総合企業化しているので必ずしもそれがF1チームだとは限らないが)、ダラーラへ何らかの発注があったこと、果てはトヨタに対してある契約状況に関する内々の打診があったことなども噂されている。

 そして現行のエンジンマニュファクチャラーであるメルセデスとルノーはさらに確度の高い情報を掴んでいるのか、いずれは「新しいメーカーが参入」し「4メーカーによる供給」になることを当然のように口にしている。

 タッグを組むのは当然、メルセデスが株式を手放しエンジン代金も有料となって重くのしかかっているマクラーレンだ。車両開発という点でも2014年以降の新レギュレーションでアドバンテージを得るためには、エンジン開発側との深い連携は欠かせない。その時点でマクラーレンはブラックリーのメルセデスAMGに大きな不利を背負っていることになるのだ。そう考えても、2013年にただ1チームだけ勝負を賭けたのも、2014年は雌伏の年として2015年のワークス待遇で逆転を測ろうという思惑が背景にあるようにも思える。



 ホンダ内でF1に絡んだ何らかの動きがあることは間違いない。ただそれは、本田技研工業(本社)としてのものなのか、技術研究所(R&D)としてのものなのか、明確ではない。おそらくは一部にF1復帰を望む人々がいて、メディアにリークするかたちで周囲の反応を見つつ既成事実化して、本社に決断させるという、常套手段をとっているのだろう。

 現実に目を向ければ、2013年のホンダ(技術研究所を主とする)はWTCCに本腰を入れ優勝が必須条件とされ、さらにはスーパーフォーミュラのエンジン、スーパーGTの次期車両開発、IRLのエンジン開発と、モータースポーツ活動の規模としては技術研究所のマンパワー的にもう余裕はないとの見方もある。

 2014年のF1参戦を実現させるためには、すでにチームと車両開発を進めていなければならない。ということは、ベンチ上でエンジンの実機が回っていなければならない。しかし、あくまで一部の有志による活動として進められてきたはずのF1エンジン開発が、そこまで進んでいることは考えにくい。

 しかし、ホンダ(内の一部)がF1復帰に向けて動いていることは間違いない。それが実現するとしたら、やはり2015年ということになるだろう。それがF1界からもライバルメーカーからも、そしてファンからも期待されていることは間違いない。できることなら、第3期のような活動主体の曖昧なかたちではなく、"ホンダらしいホンダ"として全社一丸となって勝利を目指しF1界に戦いを挑んでもらいたい。

(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)


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