2014年のF1は全22戦になる可能性があるという。バーニー・エクレストンが語ったもの。
今年は20戦で開催される予定だったが、カレンダー確定前に6月のニュージャージーが開催断念を決め、ヨーロッパでの1戦を暫定的に加えたもののバーニーの意中にあったトルコは政府の協力が得られず破談に。フランスやポルトガルでの開催も現実的とは言えず、「第10戦」のその開催枠が埋まることはなさそうだ。
では2014年に加わるのはどこか。ニュージャージーは1年の猶予を持ってほぼ確定。さらにロシアのソチもすでに2014年からの開催契約を結んでおり、開催地も冬季五輪の会場の一部を使用するだけに問題はない(写真はソチの開催予定地を訪れた際の模様)。この2戦を加えても計21戦だ。
タイでの開催に向けた話も進んでいるが、こちらはサーキットの問題があるため早くても2015年からが濃厚。メキシコもかつてあったカンクーン開催の話は立ち消えとなり、テルメックス関係者はメキシコシティのエルマノス・ロドリゲス・サーキットを改修しての開催に向けて動いているが、こちらも2014年の開催は難しいとみられている。他にレッドブルはオーストリアでの開催を望んでおり、今季は母国ドライバー4人を擁しルノーも関与を強めるフランスでの開催に向けた声も高まるはずだ。
その一方で、ドイツGP開催地や"ヨーロッパでの1戦"今季のカレンダーが未だに固まらないことからも分かる通り、F1開催の維持に苦労しているサーキットも少なくない。チーム側としてはかねてから年間20戦が限度と主張しているが、そうなるとどこか1戦を削る必要が出てくる。となれば、早い段階で開催断念へと舵を切る主催者がいてもおかしくない。
それよりも、前述のように各国から候補地が声を上げやすい環境作りをするために、バーニーは「22戦」発言をした。現状の大型カレンダーを維持することこそ、まずは目の前のF1を維持することに他ならないからだ。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)