タイヤに厳しい展開となった中国GPで、唯一2ストップをやり遂げたのがマクラーレンだった。そのタイヤ戦略を担う今井弘エンジニアは、事前の想定でもギリギリではあったという。
「
キツいけどがんばろうか、という感じでしたね。両スペックともほぼ想定していた通りに使うことができましたし、ジェンソンの結果は望みうるベストだったかなと思いますね。決勝での路面のインプルーブも多少は見込んでいましたが、大したインプルーブではないと思っていました。レースのデグラデーションを踏まえてきちんと計算してみる必要はありますが、(事前の想定では)我々にとっては
2ストップの方が速かったんです」
タイヤに対する批判が渦巻いているが、今井エンジニアは
「そうなんですか?」と意外そうな表情を見せる。
「いや、どのタイヤも難しいので、
私はハッピーです(苦笑)。難しければ難しいほど、我々にはチャンスがありますから。確かにグレイニングは酷いし、扱いが楽なタイヤではないことは間違いないですし、ドライバーたちもそのグレイニングのせいで苦労しているのは事実なんですが、きちんとタイヤのことを理解していれば、レースでもその
データ通りの傾向を示してくれるタイヤです。ですから、私としては
チャレンジしがいのあるタイヤだと思っています」
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『週刊F1LIFE』vol.5 [中国GP速報]
- 著者:
- F1LIFE
- 発行日:
- 2013年4月16日
- ページ数:
- 40
- データ形式:
- PDF(PC、iPad/iPhone、Android対応)
- データサイズ:
- 28.8MB
ダウンロード価格(税込):¥210円
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)