モナコGPの週末を迎えたモンテカルロ市街地サーキットの、コース上の様子をチェックしておこう。
まず
路面は公道。それゆえに表面はツルツルで通常のサーキット舗装のようなμは期待できない。コース上の白線もサーキットで使用されているアンチスリップペイントではないため、ウエット時には特に注意が必要になる。
縁石は赤白にペイントしただけの段差のない平板状のものが設置されている箇所もあるが、シケインなど急減速エリアには段差のある縁石が設置されている(写真はプールサイドシケインの出口)。さらに縁石の外側にはショートカット防止のためカマボコ状のソーセージも。ここに乗り上げてしまうとマシンが飛び跳ね、ハンドリングが効かずにガードレールに真っ直ぐ突き刺さることになってしまう。また、ランオフエリアには減速させるための硬質ゴム製のバンプも設置されている。
ガードレールは通常のサーキットで使用されている3段式だが、いずれも年季が入っていて、耐クラッシュ性はさほど高そうには見えない。各所にビニール製の広告バナーも垂れ下がっている。
路面のグリップは低く、ランオフエリアはほとんどなくミスは許されない。ドライバーの視点の高さからは街の景色はほとんど見えずガードレールに両脇を挟まれた風景だけが流れていく。モンテカルロはいろんな意味で難しいサーキットなのだ。
(text and photo by Mineoki YONEYA)