7月9日、ドイツGPでの
タイヤ脱落事故を受けて、FIAは
ピットレーンでの安全規制強化を実施することを決定した。
ピットストップ作業に関わる全チームスタッフには
ヘルメットの着用を義務化。現在は義務化されていないが、すでに多くのチームが着用している。これはレース中の給油が行なわれていた頃の慣例をそのまま継続しているもの。しかし今後はシグナルのスイッチを押すクルーも含めて全スタッフがヘルメットを着用することになる。
さらにレース中の
ピットレーンの速度制限は従来の
100km/hから80km/hに強化する(メルボルン、モナコ、シンガポールは従来通り60km/h)。これは来季から導入される予定だったものを前倒しして実施するかたちだ。
これらのレギュレーション変更は、安全対策として全チームの合意を得ることなくFIAの判断で即時実施される。
また、FOMとの取り決めにより、予選・決勝では
TVカメラマンやTVクルーのピットレーン立入が禁止となった。ただし
ピットウォールへの立入が禁止となるかどうかははっきりしていない。
フォトグラファー(スチルカメラマン)は各グランプリで数名に限定して立入が許可されており(数名のグループごとに1枚ずつ特別なタバードが支給される)、ピットウォールにはTVカメラも数台が設置されるのが常であるため、TVカメラマンも同様に数名がここから撮影を行なうことになるものと思われる。ピット戦略がレースの鍵を握るだけに、テレビ中継の興奮を演出するためにもこうした映像は必要なはずだ。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)