7月19日にザウバーのF1テストを控えた
佐藤公哉を直撃し、いまの心境を聞いた。AUTO GP 第5ラウンドのムジェロでは苦戦を強いられながらも辛くもポイントリーダーの座を守った公哉が次に目指すのは、F1テストでのアピールだ。
ーーF1テスト参加が決まった時の気持ちは?「素直にすごく嬉しかったですね。レースを始めてからF1だけを追いかけて走り続け、レースをしてきましたから。そのF1に乗れるというチャンスを手にできたということがすごく嬉しいですね」
ーーシート合わせでザウバーのファクトリーを訪れてみてどんな気分でしたか?「ファクトリーがすごく大きいんですよね。やっぱりF1規模ですからね。実は何年も前にフォーミュラデビューした時に一度、ザウバーのファクトリーを訪れたことがあったんです。8年くらい前ですかね。ほとんどうろ覚えだったんですけど、今回訪れてみて、その8年前の記憶がバ〜ッと蘇りました」
ーーF1マシンのシート合わせはどうでしたか?「シート作りのプロがいて、その人たちの経験を元に、こうした方がゆとりを持って座れるとかいうのを知っていて、そのへんもすごく的確に親切に教えてくれましたね。もっと肩にパットを詰めた方が良いとか、(身体の)ここをもっと固定した方が良いとかアドバイスしてくれて。どのスタッフも紳士的で優しく接してくれました」
ーーそれ以外の準備作業は?「基本はシート合わせだけで、あとはシルバーストンの現場で仕事をするエンジニアと顔合わせをして、ざっくりと『こういうメニューをやりますよ』ということを伝えられたくらいですね。なんせ初めてのF1なので、いちばん言われたのが『リラックスして緊張せずに乗りなさい』ということでしたね。チームの方も『そんなに追い込んだメニューにはしないし、じっくりと走行を重ねられるように』と考えてくれているそうです」
ーーF1マシンをドライブする自信はある?「ドライブする自信はあります(即答)。F1ドライバーのオンボード映像をよく見て勉強させてもらっているので、観察してよく見てますし。
もちろん、上手く乗れるかな?という気持ちも少しはあります。F1マシンはAUTO GPのクルマよりもラップタイムが段違いに速いですし、それってすごい差なんですね。それにちゃんと対応できるかなっていう気持ちは少しありますね。あとは、チームのメニューをちゃんと消化できるかなということとか」
ーー今回のテストでの目標は?「まずはチームが設定した目標距離をきっちりと走り切ることが目標ですね。チームからの指示に従って、『このセッションはしっかり走行を重ねなさいよ』と言われれば安定して走って、『このセッションではアタックを掛けてタイムを出しなさいよ』と言われればバシッとタイムを出せるように、きっちりと仕事ができるようにしたいですね。丸1日ありますが、時間を大切に扱っていきたいと思っています」
(Interview by Joker*A / photo by Sauber)