7月21日、
小林可夢偉は
モスクワ・シティ・レーシングで2009年型
フェラーリF60をドライブした。
日曜のモスクワは
あいにくの雨。1日中降り続き、時折激しく降った。3800メートルの直線特設コースは、一時的に強まった雨で
非常にスリッパリーになったりする状況だった。
可夢偉は大勢の観衆を前に、
フルウエットタイヤを履いたF60でデモ走行を披露し、観衆を沸かせた。写真にも写っている通り、この1回目のランの時点では雨はやみ、路面はかなり乾いていた。
しかし、2回目のランの前になって雨が強まり、濡れた路面とバンプにコントロールを失い、マシンが突然右に流れて
バリアに激突。マシンにはフロントウイングや右フロント周りに大きくダメージを負ってしまったが、フェラーリの旧型車を走らせるF1クリエンティ部門のメカニックがわずか
20分間でもう1台のマシンを用意してみせ、可夢偉は再びデモ走行を披露することができた。
1日の走行を終えて、
可夢偉は次のように語っている。
「
スクーデリア・フェラーリを代表してこのような重要なイベントに参加できて、非常に素晴らしかったです。改めてチームとスポンサーのカスペルスキーに感謝したいです。このようなプロモーションイベントでF1を一般観衆の前の間に持ってくることはとても重要だと思います」
「あいにくの雨でしたが、観客の数はむしろ増えていったみたいですね。あのクラッシュは、
路面がすごくスリッパリーで、しかもあそこには
大きなバンプがあったんです。それでバリアにヒットしてしまいました。残念ですが、わずか数分でチームスタッフが僕を再び送り出してくれて良かったです」
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2, Ferrari)