8月25日、ベルギーGP決勝はセバスチャン・フェッテルが2番グリッドから逆転勝利を飾った。
日曜のスパは朝から曇り空で、レース時間中の降水確率は60%。しかし雨粒が落ちてこないうちに決勝のスタート時間を迎えた。
スタートではポールポジションのルイス・ハミルトンがトップを守ったものの、ラ・スルスの立ち上がりからセバスチャン・フェッテルが好加速をみせる。一方ハミルトンはオー・ルージュでやや縁石に乗りすぎて速度を失う。フェッテルはそれを見逃さずハミルトンのスリップに入り、ケメルストレートで一気にオーバーテイクに成功した。
フェッテルはここから一気にプッシュし後続を引き離す。4秒のギャップを作ったあとはペースをコントロールしながらタイヤをセーブ。14周目と30周目にピットインしてタイヤを交換し、悠々と今季5勝目を飾った。
圧巻は9番グリッドスタートのフェルナンド・アロンソで、スタートで5位まで浮上。4周目にはジェンソン・バトンをDRSでパスし、6周目にはニコ・ロズベルグもパス。13周目にピットインを済ませ、14周目にはハミルトンがターン1でややオーバーシュートした隙を突いてパス。続くケメルストレートで逆襲に遭うも、なんとかポジションを守り切った。
そこからはロングランペースの良さを生かして2位を守り、そのままフィニッシュ。キミ・ライコネンがブレーキダクトに捨てバイザーを拾い、過熱によるブレーキトラブルでリタイアを余儀なくされたこともあり、ドライバーズランキング2位に浮上した。ハミルトンは3位に留まったものの、こちらもライコネンを抜いてランキング3位に浮上している。
6番グリッドのジェンソン・バトンはスタートで大外から仕掛けて4位に浮上し、17周目まで引っ張ったことでさらに上位を走行。1ストップ作戦も視野に入れて表彰台争いに加わったが、最終的には当初予定していた2ストップ作戦に戻して再度ピットイン。最後は6位でレースを終えたが、3位からのタイム差は13秒でしかなかった。マクラーレンのパフォーマンス向上も着実に進み、シーズン後半戦の争いは面白くなりそうだ。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)