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【イタリアGP金曜レポート】

特殊空力仕様のテスト、決勝は1ストップ?

2013-9-7 2:58


 9月6日、イタリアGPのフリー走行が行なわれた。気温が30度を超えるほどの暑さの中、各チームとも超高速サーキットのモンツァ仕様ローダウンフォース空力パッケージをトライした。FP-1はルイス・ハミルトンがトップタイムを記録したが、FP-2はセバスチャン・フェッテル、マーク・ウェバーのレッドブル勢が1-2。その後方にはロータス勢がつけた。

 ただし全体のタイム差はかなり接近している。FP-1では1秒に15台がひしめく僅差で、FP-2でも首位フェッテルだけは2位ウェバーに0.6秒の差を付けたが、2位から13位までは1秒以内にひしめいている。予選では僅かなミスで順位が大きく変動することになりそうだ。



 FP-1では多くのチームが複数種類のウイングの比較テストを行なったり、リアウイング全体にフロービズを施すなど、特殊な空力パッケージの確認作業が中心となった。空気抵抗の小さな薄型ノーズを持ち込んでいるチームも少なくない。ロータスはキミ・ライコネンだけにフロントサスペンションを変更しロングホイールベース化したシャシーを用意した。

 FP-2では各チームがロングランを行ない、ミディアムとハードの2種類のタイヤをチェック。いずれもデグラデーションは非常に小さいが、ミディアムはチームによっては9〜12周程度でタイムが落ち始めるケースもあった。走行に支障はないものの、ブリスターが発生しているチームもあったようだ。

 ピレリによれば両コンパウンドの差は0.5秒以下と小さい。ドライバーの間でも、ミディアムに換えても「ほとんどゲインがない」「あまり違いが感じられない」という声が多かった。

 タイヤライフについては「摩耗レベルは非常に小さい」とピレリは言う。ストップ&ゴーでトラクションが重要なサーキットだけに、ライフを決めるのはリアタイヤの摩耗で、フロントは「2レース走れるくらい保つ」という状態。ウェバーは20周、ロズベルグは19周ものロングランをほぼデグラデーションなしでこなしている。

 決勝の戦略については「現時点でのデータで言えば、ギリギリ1ストップでいけるかどうかというところ。しかし今日だけでも路面のインプルーブが大きかったから、決勝はおそらく1ストップでいけるだろう」とピレリは見ている。

 そのまま行けば、決勝は退屈なレースになってしまうかもしれない。





(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)


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