10月12日、日本GP予選はマーク・ウェバーがポールポジションを獲得した。
金曜日にトップタイムを記録したセバスチャン・フェッテルは、午前中のFP-3でKERSにトラブルが発生。8周で走行を切り上げてバッテリー交換することを決断し、予選までにマシン修復を完了させたものの、予選でもKERSが使えない事態に見舞われた。ラップタイムにして0.5〜0.7秒程度は不利を背負ってのアタックとなったものと推測される。
FP-3でトップタイムを記録したウェバーは、Q1でもフェッテルに差を付けて1回のアタックのみで通過。Q1の終盤にはジャン・エリック・ベルニュがブレーキから火を噴いてマシンを止め赤旗が出される場面もあったが、ウェバーには全く影響はなかった。
フェッテルはQ2でトップ通過を果たしたものの、Q3では最初のアタックでも2度目のアタックでもウェバーに届かず。しかし後ろに続くメルセデスAMG勢の追随は許さずに2番グリッドを守ってみせた。
フェッテルはKERSトラブルでリアからエネルギー回生が行なわれなくなった余波で、ブレーキングのスタビリティに問題を抱えた。そのため100%満足のいくアタックができなかったこともあった。
メルセデスAMG勢以下は、「現実的に見てレッドブル勢には敵わないと思っていた」(ルイス・ハミルトン)と完敗宣言。しかし決勝に向けては「デグラデーションがカギになるからポジションは上げられる」(ニコ・ロズベルグ)と自信を覗かせた。ロズベルグは予選一発の速さを犠牲にしてもロングラン重視のマシン作りをしており、逆転の可能性もありそうだ。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)