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【インドGP金曜レポート】ピレリの想定範囲内?

タイヤにブリスター続発の理由とは?

2013-10-25 21:53


 インドGP金曜日の走行では、前後タイヤともにブリスターが発生していた。特に右フロントタイヤでの発生が目立ったが、トラクションの問題からリアに発生しているマシンもあれば、左フロントは摩耗によってブリスターが消えているだけというケースもあった。

 しかしピレリタイヤの特性のひとつとして、ブリスターが発生しても大きな影響はなく走り続けられるというものがある。実はブリスターはこれまで他のグランプリでも何度も発生しているが、大きな問題には至っていない。

 ブッダ・インターナショナル・サーキットは高速コーナーが多く、特に高速のターン10〜12で内側の右フロントが引き摺られることによって大きなブリスターが発生しやすく、それがよく目立った。



 しかしそれはピレリとしても折り込み済みだったようだ。マリオ・イゾラは次のように説明する。

「確かにソフトには部リスターが発生していたし、リアだけでなくフロント、それも今回はトレッドの中央部分だったが、これまでと同じようにブリスターが発生しても走行は可能だ。事実、今日のセッションでも大きな問題は何も起きていない。もちろん我々はこれからタイヤの分析を進めるし、決勝では問題なく安全なレースが行なえるはずだ」

 ポール・ヘンベリーは、2回ストップ作戦のレースにするために、実質的に予選専用となるソフトタイヤを敢えて選んだのだと説明する。

「このサーキットにはハードタイヤは硬すぎる。ハードとミディアムの組み合わせなら、確実に1ストップ作戦になってしまう。2ストップ作戦のレースにするためには、ソフトタイヤの選択が唯一の方法だったんだ」

 予選ではソフトタイヤ、決勝はミディアムが中心の2ストップ作戦になりそうだ。

「ソフトとミディアムの間には1〜1.2秒のラップタイム差があるから、予選ではソフトを使うことになる。今日の走行ではアロンソとライコネンがソフトで最大24周を走ったが、デグラデーションのレベルは大きかった。予選でプッシュして使って後では、おそらく15周程度でミディアムタイヤに交換して、レースの大半はミディアムタイヤでの走行になるだろう」

 FP-2ではフェッテルとウェバーがミディアムで20(+6)周、マッサが22(+10)周、グロージャンが14(+11)周、ロズベルグが13周(+9周)を走行している(カッコ内はロングランの前の周回数)。いずれもデグラデーションはほとんどなく、安定したタイムを刻んでいる。一方でソフトでロングランを行なったのはヘンベリーが語った通りアロンソとライコネンで、デグラデーションが進んでいる。

 FP-3でどこまでタイヤに優しいマシンに仕上げられるか、さらに路面のインプルーブ具合によっては、ミディアムタイヤでスタートして1回ストップを狙ってくるチームがあるかもしれないとヘンベリーは見る。まずはFP-3までに各チームがどのように対策を施してくるかに注目したい。
(text and photo by Mineoki YONEYA)


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