11月1日、アブダビGPの金曜フリー走行が行なわれた。炎天下で行なわれたFP-1ではロマン・グロージャンがトップタイムを記録したが、決勝同様の夕方から夜の時間帯に行なわれたFP-2ではセバスチャン・フェッテルがトップタイムを記録、マーク・ウェバーも僅差の2番手につけている。
砂漠からの砂でダスティな路面に加えて、気温34度・路面温度45度という暑さもあって、タイヤがオーバーヒート気味になり、全体的にグリップ不足に苦しむマシンが多発する中でのセッションとなった。
ロータスはこの日サーキットに姿を見せたばかりのキミ・ライコネンが、ショートホイールベース仕様で走行し、ロングホイールのグロージャン車とのデータ比較を行なう。グロージャンはFP-1でトップタイムを記録したものの、FP-2でブレーキトラブルで時間を失った上、ソフトタイヤを履いてロングランを開始したところで車体に振動が出たため僅か18周で走行を取りやめている。
高速コーナーが少なくさほどタイヤに厳しくないサーキットとあって、両タイヤともインドとは異なり充分な耐久性を見せ、ライコネンがほぼデグラデーションなしで24周のロングスティントを走るなど、決勝は1ストップ作戦になる公算が高い。つまり、チームごとの戦略の差はほとんど見られないだろう。
その中でもレッドブル勢は他より1秒近く速い巡航ペースでロングランを走っており、今週末も彼らの速さが光ることになりそうだ。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)