
新車E21を発表したロータスが、ステアリングホイールの写真も公開しています。
しかしこれ、キミ・ライコネンのキャラクターにちなんだジョーク写真。彼の性格を知ってる人にはたまらない面白ネタ(それもかなり自虐ネタ)が満載です。
そのジョークの勘所をひとつずつご紹介しましょう。
(1)MUTE(消音)
これはもう、あのアブダビGP「放っといてくれ、いちいち言わなくても分かってる」ってヤツに引っかけたボタンですね。エンジニアからの無線を消しちゃうという。
ホントにあったら困りますが、キミちゃんならホントに使っちゃいそうで恐いです。
(2)ICE CREAM(アイスクリーム)
2009年マレーシアGPの赤旗中断で、さっさとクルマを降りてホスピタリティに向かったキミちゃんをカメラが捉えると、なんと、すでに着替えを済ませてアイスクリームを食べているという衝撃の映像(笑)。あの伝説にちなんだボタンです。
ちなみに、ロータスのホスピタリティブースにはお店に置いてあるようなアイスクリームの冷蔵庫があって、ゲストも自由にいただくことができます。
(3)SAT NAV(ナビゲーション)
これは2012年ブラジルGPの"迷子事件"にちなんだ自虐ネタですね。道に迷ったらナビを起動しろ、みたいな。サーキットで道に迷うなよ、みたいな。
(4)SMILE(スマイル)
えぇ、滅多なことじゃ笑わないと評判のキミちゃんですから。チームとしては、ボタンひとつで笑ってくれたらこんなに助かる話はありません。
(5)TWEET(ツイートする)
Twitterを使うためのボタンですね。今やF1チームやドライバーにとってTwitterやFacebookは欠かせないツールになっていますからね。まぁ、キミちゃんはTwitter全然更新してないんですけど。
(6)JENSON(ジェンソン・バトン)
ボタンはBUTTON、日本ではこれを人名としてはバトンと表記しております。ただのダジャレですね……さすがのロータスもきっとネタ切れだったんでしょう(苦笑)。
(7)COLD / VERY COLD / ICE COLD(涼・激涼・氷涼)
暑がりのアイスマン、キミちゃんですから。コクピットでもいっつも冷風を送ってますよね。
(8)OPEN GATE(ゲートオープン)
これも2012年ブラジルGPの迷子事件のネタ。キミちゃんはあのエスケープロードの先が本コースにつながっていることを知って走っていったわけですが、ゲートが閉まっていて逆戻り。「次はゲートが開いてるか確認してから行くよ」って言ってましたよね(笑)。
ちなみに、あそこは旧コースを使ったサポートレースのピットになっていて、そこから本コースへの合流地点だったんですが、あの時は出口が閉められていたんですね。
(9)TRANSLATE (ANTI-MUMBLE)(翻訳(ボソボソ喋り対応))
ご存じの通り、メディアの間ではキミちゃんと言えばボソボソ喋りの聞き取りにく〜い英語。その聞き取りづらい喋りに対応した翻訳機能ってことで、完全に自虐ネタというかなんというか(苦笑)。
(10)FINISHING POSITION(フィニッシュ順位)
これはフィニッシュ順位を選ぶというか、しっかり『1』にして写真を撮ってるあたり、今年はもっと勝つぜという意思表示でしょうか。
(11)BANANA(バナナ)
疲れたらバナナです。ロス・ブラウンだってそうです。バナナは疲労回復に良いんです。チーム内ではキミちゃんがバナナ好きで有名なのか、知る由もありませんが。
・・・押したらバナナが、って、マリオカートか!
(12)LIKE(いいね!)
はい、Facebookの「いいね!」ボタンです。F1関係者もFacebookにどっぷりはまってます。
(13)DEPLOY ANGRY BIRD(アングリーバード出動)
同じフィンランド製のゲームであり、昨年のモナコGPなどたびたびコラボもしているアングリーバードを出動させるボタン。"セーフティカー出動(SC DEPLOYED)"に引っかけたシャレですね。
(14)CALL MUM(ママに電話)
お母さんに直通電話。相手をバカにして「ママに聞いてみな」なんていう表現もありますが、キミちゃんがお母さんとベタベタしてるところなんて想像もできません。ご両親には立派な自宅を建ててプレゼントしたそうですけどね。
(15)JUMP(ジャンプ)
これは2012年アブダビGPで勝った時に「ジャンプして喜んだりはしないよ」と言って、ものの見事にメディア関係者の期待を裏切ってくれたのにちなんだボタンですね。次は喜んで飛び跳ねるくらいしてもらいたいなぁ、みたいな。
(16)NAP MODE(お昼寝モード)
普段からマイペースでボ〜ッとしてることの多いキミちゃんです。
他に「I don't know」ボタンとか「酒」とかあっても面白かったんじゃないかと思いますが、さすがにそれじゃちょっと悪ふざけが過ぎると判断されたんでしょうかね。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Lotus)
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