11月23日、ブラジルGP予選はセバスチャン・フェッテルがポールポジションを獲得した。
前日から降り続く雨の中でFP-3が行なわれ、上位勢はやはりウエットタイヤをセーブするためにほとんど本格的な走行をすることなく予選を迎えた。その中でもFP-3でトップタイムを記録したのはマーク・ウェバーで、レッドブルの仕上がりの良さを見せつけた。
FP-3の後半から雨は上がり、ラインがやや乾き始めた状態でQ1の開始を迎えた。各車が一斉にコースインしインターミディエイトでタイムを出す中、開始直後から再び雨が降り始め、後半には路面は再びウエットに。最初に上手くタイムを出すことができなかったエステバン・グティエレスとパストール・マルドナドがQ1敗退となった。
Q2ではインターミディエイトで各車が次々とタイムを更新していくが、セッション後半に雨脚が強くなり、セクター2のコンディションが悪化。雨量の増加でタイヤを温められなくなったマクラーレン勢やフォースインディア勢が苦戦し、セルジオ・ペレスは終了直前にターン5出口の縁石に乗って高速でスピンしクラッシュしてしまった。
雨量の増加により危険と判断されたため、Q3の開始は40分遅れることとなった。まずはウエットタイヤでコースインした各車は、残り6分でピットインしたロマン・グロージャンを皮切りに続々とインターミディエイトに履き替えていく。
その中でフェッテルが2位以下に0.6秒の大差を付ける最速タイムを記録してポールポジションを獲得した。2番手には金曜からウエットコンディションでトップタイムを記録していたニコ・ロズベルグが入った。しかし3番手のフェルナンド・アロンソはターン4でコースオフするミスを犯し0.8秒もロスをしたにもかかわらず3番グリッドを獲得。アロンソは「ポールは無理でも2位は争えた」と悔しさを滲ませた。セッション終盤にコンディションが向上していく中で、グロージャンはタイヤ交換のタイミングが早すぎ、タイヤウォーマーを外した状態で長く待ちすぎたことでタイヤを上手く機能させられず、6番手に終わった。
日曜は土曜に比べて雨の量が少ないと予想されており、雨で苦戦したロータスやマクラーレン勢も挽回してきそうだ。いずれにしても、ウエットタイヤとドライタイヤを含めたタイヤ選択がものを言う展開になりそうだ。圧倒的な速さを誇るフェッテルといえども、楽に勝つことは難しそうだ。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)