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2011年型HRTを購入

ピレリの実走テスト用マシンとは?

2013-2-16 14:44


ピレリがHRTのマシンを購入

 撤退したHRTの資産から、ピレリが2011年型マシン1台を購入。これはテストに使用するのではなく、ショーカーとして使用するとのこと。だから2012年型ではなく敢えて2011年型なのだ。

 そもそも、売却されたHRTのマシンにはエンジンもギアボックスもついていない。コスワースとウイリアムズから供給されたものであり、すでに返却されているからだ。

 これまでピレリはトヨタTF109、ルノーR30と、車体とエンジンがセットになったマシンでテストを行なってきた。だからこそ、TMGやエンストンなど1社内で車体もエンジンも動かすことのできる体制が整ったチームに、車体運営を任せることができたわけだ。HRTのマシンを購入しても、テストを運営することはでいないのだ。

 そもそも、ピレリは2014年のテスト予定を立てていない。まずは2014年以降の供給契約が結ばれることが前提だからだ。

 ピレリは契約延長に前向きであり、F1側の条件が軟化すれば供給継続の可能性は高い。しかし、2014年用タイヤのテストには大幅に変更される車両規定(とそのマシン特性)に沿った車体が必要で、ピレリは現行マシンでの実走テストはあまり意味がないと考えている。2014年に向けた開発は、シミュレーションの方が主体になるとの見解を示している。

「これまで実走テストには2010年型ルノーを使用してきたが、2014年はマシンレギュレーションが大きく変わるためこれに見合ったクルマを用意することは難しく、実走テストよりもシミュレーションの方に重きを置くことになるだろう。マシンバランスもダウンフォース特性も異なったマシンでテストをしてもあまり意味がないからね」(ポール・ヘンベリー)

 実際、参戦当初からTF109を使ってテストを重ねてきた際にも、ピレリはTMGに依頼して最新マシンのダウンフォースレベル、ダウンフォース特性に合わせるためにマシンに改良を施してきていた。世間が思うほど、いい加減なテストが行なわれているわけではない。

(text by Mineoki YONEYA / photo by Wri2)



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