ザウバーは今季、レース現場オペレーション責任者をジャンパオロ・ダ・ラーラからトム・マクカラフに代える。
マクカラフはレイナードのチャンプカー開発を経て2002年にウイリアムズに加入、2010年から昨年までレースエンジニアを務めていた人物。2010年にはニコ・ヒュルケンベルグを担当しており、ザウバーでも再びタッグを組むことになる。なお、2011年にはルーベンス・バリチェロ、2012年はブルーノ・セナを担当していた。
ダ・ラーラは今季からレースストラテジストとして戦略担当責任者となる。この組織変更の理由についてチーム広報担当者は「ジャンパオロの担当範囲が広すぎたため、彼の負担を減らすことになった」と説明している。
ダ・ラーラ本人は昨年の時点では専任ストラテジストの必要はないと語っていたが、自身が把握すべき要素が多すぎることも認めていた。そして、シーズン途中からは各レースエンジニアに戦略の最終判断を任せる権限委譲も進めた。
各ドライバーのレースエンジニアは従来通りフランチェスコ・ネンチとマルコ・シューバッハが務め、現場での総指揮役をマクカラフが務めることになる。なお、ダ・ラーラはレース戦略担当であるためテスト現場には姿を見せていない。
また、昨年マイク・コフラン体制で再出発したウイリアムズは、現場オペレーション責任者だったマーク・ジランが離脱し、それ以外にも多くのエンジニアが抜けるなど、相次ぐ人員の流出に懸念の声も出ている。
(text by Mineoki YONEYA / photo by Williams)