イタリアGP、そしてこのシンガポールGPと、フェラーリが2戦連続でポールトゥウイン。世間ではフェラーリの完全復活かと騒がれています。
しかし、純粋なマシン性能でレッドブルを凌駕したかと言えば、それは間違いです。イタリアGPはレッドブルが最も苦手とする超高速サーキットだからこそ。そしてシンガポールでは、予選でレッドブルの2台がミスをしなければポールは奪えなかったはずです。しかしここは抜けないコース。レッドブルの戦略のまずさもあり、アロンソが首位を守りきることができました。
そして「F10はストップ&ゴーのサーキットに強い」(アロンソ)ということも、この2連勝の要因のひとつです。F10は特にハードブレーキングの安定性に優れており、バーレーン、オーストラリア、カナダ、バレンシアと、この種のサーキットでは(結果はともかくとして)良い走りを見せています。シンガポールは市街地サーキットとはいえ、ほとんどが直線と90度コーナーの組み合わせ。つまり、とりわけブレーキングが重要なストップ&ゴーのコースなのです。
とはいえ、F10が進化していることも事実。ヨーロッパラウンドを迎える頃には「最大ダウンフォース不足が僕たちの弱点」とアロンソも認めていましたが、ブロウンディフューザーの導入によってこれが改善されてきたドイツGPからは、どのサーキットでも安定した速さを見せています。
シンガポールでも改良型のフロント翼端板を投入し、ギアボックスの制御系にも新機構を導入(これが問題を起こしたのですが)。「モンツァがダメなら今季は諦める」(ドメニカリ代表)と言っていたフェラーリは、タイトル争いに向けて再加速。レッドブルも「最大の脅威はフェラーリだ」と認める存在になっています。
(
続く)
(text by Mineoki Yoneya / photographs by La Vie Creative)
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【『テクニカルファイル速報(2010 Rd.15 シンガポール)』】 ●フェラーリ完全復活!? その速さの秘密はどこにある?
●ここでフロントウイング続々アップデート、その意味とは?
●各チームの気になる最新アップデート
商品の詳細 ●著者:La Vie Creative
●レース:2010年第15戦シンガポールGP
●ページ数:31
●ファイルサイズ:22.8MB
●商品番号:ITEM2010-0189
●価格:210円(税込)
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